4日、片山さつき財務大臣は閣議後の記者会見に臨み、アメリカのベッセント財務長官が日本側に「リフレ政策をやめるべきだ」と求めたとされる発言をめぐって、記者と激しい議論を交わした。会見において、記者が「さっきから手を挙げているのでいいですか?」と強く質問を望む一幕も見られた。
【映像】「さっきから手を挙げてます」訴えの瞬間(実際の様子)
事の発端は、先日行われた日米財務相会談をめぐる質問だった。
片山大臣は会談においてベッセント財務長官から「財政の持続可能性を示すことが重要だ」などの話があったことや政府の財政政策への影響を問われ「ベッセント長官との会談は非常に楽しく、大半が面白い会話だった。強い経済の実現と財政の持続可能性を両立させるという高市政権の方針などを丁寧に説明した。ベッセント長官は日本の新聞も見ておられ、高市総理の単独インタビューの『財政の規律と成長は両立する』などという記事をお見せして説明したところ、『非常に良かった』と好意的な反応だった。私が要求をもらったり、問い詰められたりしたことは全くない」と説明した。
また、ベッセント財務長官が「タカイチノミクス」を評価しているとし、「責任ある積極財政のもと強い経済をつくる成長路線と、財政の規律を維持する持続可能性を両立させるという我々の方針をすごく分かっておられて、それをエンドース(支持)していただいている」と強調した。
しかし、ベッセント財務長官が記者会見で「日本に対して注文をつけた」とされる発言について問われると、片山大臣は「ベッセント長官が記者会見で何らかの注文をしたとはおっしゃっていない。一国の財務長官が他国の財務長官に対して具体的に中央銀行のことに関してこうすべきだという要求をすることはない」と否定。ベッセント財務長官が日銀の植田総裁や黒田前総裁とカジュアルな対話を重ねてきたことに触れ、「以前から円の過小評価を指摘し、原因として両国の金利差を挙げている方なので、そういう会話が出てくることはある。ただ、我が国の中央銀行は中立性が保たれており、私に対してオフィシャルな要求をするということはない」と述べた。
会見が終盤に差しかかり、記者が「さっきから手を挙げているのでいいですか?」と訴え、司会者が「残り1問です」と進行する中、ベッセント財務長官の発言について追及した。
「ベッセント財務長官は9月1日のG20の閉幕記者会見で『彼らはアベノミクスにおいて大変な成功を収めたが、今はそれを終えて、リフレ政策をやめるべきだ。このように私は日本側に話した』と発言している。片山大臣が言っていることと全然違う。このようなやりとりは実際になかったのか?」
これに対し、片山大臣は「何度もお答えしているように、一国の財務長官が日本の財務大臣に対して中央銀行の政策をどうこうすべきだという話は一切ない。リフレについての定義をどう考えているかは分からないが、原因の一つとして金利差の問題があるということは前からおっしゃっている。それ以上の要請や要求は一切ない。我々は中央銀行ではなく、中央銀行は独立している」と答えた。
記者はさらに、「長官は会見で明確に、自分は日本側に対して『今のリフレ政策をやめろ』と言ったと述べている。これについてどう受け止めるか」と食い下がった。
片山大臣はこれに対し、「帰国してから財務省同士でも話しているが、一方的な政策の要求みたいな話はしていないということで両省は一致している」と答えた。
(ABEMA NEWS)
この記事の画像一覧
