
AIブームに沸く韓国の半導体業界で、人材争奪戦が激しくなっています。今年の社員1人当たりのボーナスは平均7000万円越え。学生の進路選択も一変しています。
キッザニアで「半導体」体験
子どもたちが着用させられていたのは、ホコリや髪の毛などが落ちないようにする「防塵服(ぼうじんふく)」です。
スタッフ
「どこの研究所に来たのでしょうか?」
子どもたち
「半導体」
スタッフ
「半導体。その通りです」
ここは今年7月に、韓国・ソウルのキッザニア内にオープンした「半導体研究所」です。本物の研究員さながらに、エアシャワーを浴びて、“半導体”企業の体験が始まります。
半導体の土台となる「ウェハー」を機械に挿入し、回路を描くための塗料を塗る作業や、洗浄・成膜などの工程をゲーム形式で学んでいきます。
体験した子ども
「とても楽しくてワクワクしました」
「(Q.半導体の研究者になりたいですか?)はい」
世界各地に展開するキッザニアですが、半導体の製造プロセスが体験できるのは、韓国だけです。背景には、韓国・半導体業界の激しい“人材争奪戦”があります。
運営する東京エレクトロンコリア キム・ミンヒ氏
「将来の人材育成の一環として、このプロジェクトを1年半ほど前から準備してきました。私たちが予想していたよりも多くの子どもたちが来てくれて、改めて半導体の人気を実感しています」
AIブームによる半導体需要の高まりを受けて、韓国の半導体大手「SKハイニックス」では、今年の従業員1人当たりのボーナスが、平均で年間7800万円にも上ることが話題となりました。
半導体高校 開校ラッシュ
若者の進路選択にも変化が出ています。
先月行われた説明会に多くの親子が訪れていたのは、来年ソウルに開校する予定の、「半導体」を専門に勉強する高校です。
全寮制で、学費や寮費は無料(朝晩の食費のみ)。半導体企業と連携したプログラムなどを受けることができます。
参加者(中学生)
「施設もとてもよく、就職面でもうまくいきそうですし、先生方も好印象で、前向きに考えています」
参加者(中学生)
「(Q.希望する企業は?)私はSKハイニックス。最近ははやっていますし、将来の見通しも非常に良いですよね」
こうした半導体高校は、5年前は、韓国国内で1カ所だけでしたが、開校ラッシュで再来年までに6校が設立予定です。
学歴が重視される韓国では、「名門大学から大企業へ」というのがこれまでの“成功ルート”でしたが、専門高校は、SKハイニックスやサムスン就職の“最短ルート”として、希望者が殺到しているのです。
大手半導体企業の関係者
「若いうちから半導体に触れ、専門性を高める人材が増えることは、将来的に半導体産業全体の競争力強化にもつながると期待しています」
最近では、企業が学費を全額負担して、卒業生は半導体企業への入社が約束される制度を導入する大学も登場するなど、人材争奪戦とともに、新たな受験競争が生まれ始めています。
(2026年9月12日放送分より)
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