
骨折の手術後に一時、心肺停止となった男性の医療事故を巡る裁判で、裁判所は16日、病院側におよそ4600万円を支払うよう命じました。病院で一体、何があったのでしょうか。
手首骨折の手術後心肺停止
亡くなった男性の家族
「もう毎日なかなか夜も眠れない、つらい日々でした。あまりにも最初、誠意がなかったと思います」
大阪公立大学医学部附属病院 中村博亮病院長
「鎮静剤の量が多いというか、多めの量という表現ですが、投与させていただいて」
2019年、当時79歳の男性患者は、右手首を骨折し手術を受けました。訴状などによると、術後、男性はカテーテルを抜こうとしたり起き上がったりしたため、麻酔科医は通常より多い量の「鎮静剤」を投与しました。
その後、男性の容体は急変し、一時心肺停止となりました。「低酸素脳症」となり、意識は戻ることなく、その後、肺炎で亡くなりました。
中村病院長
「患者様の心肺が停止するまでの間、医師や看護師は不在のままでございました」
病院側が指摘されたミスは、普段、使用しない多くの量を投与したにもかかわらず、患者を観察する時間が短かったこと。「低酸素脳症」などのリスクがあることが看護師に共有されず、看護師は血圧を確認することを怠ったこと。その後、男性が急変するまでの間、医師や看護師は不在だったうえ、急変を知らせる医療機器も適切に接続されていなかったことです。
病院に賠償命令
中村病院長
「隠蔽(いんぺい)という感覚はございませんでした」
病院側は、調査委員会を立ち上げましたが、記者会見が行われたのは2022年11月。事故から3年後のことでした。
「これが早いかと言われると、個人的にはスピーディーな対応ではなかったと反省しています」
大阪地裁は16日、病院側の責任を認め、およそ4600万円の支払いを命じました。
亡くなった男性の家族
「お金もらったからといって親父が戻ってくるわけではない。医療関係者の皆さん、一生懸命にやっているのは分かる。こういう事故がもう二度と起こらないように徹底してほしい」
(2026年9月17日放送分より)
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