
一夜明け、少しずつですが大雨による被害の深刻さが明らかになってきました。
約6時間で…川が氾濫
21日午後9時すぎに、高崎川が氾濫し、レベル5氾濫発生情報が出された千葉県佐倉市。どこが道路か分からないほど濁流に覆われ、住宅街に流れ込んでいます。
午前0時には雨が降りやみましたが、未明になっても、冠水した水は引かず、佐倉駅北口ロータリー前の道路は冠水したままでした。
千葉駅では、タクシー待ちの列が地下通路まで伸びていました。
台風25号が千葉県に最接近した21日夕方以降、各地で強い雨と風に見舞われました。
すでに冠水した道路に打ち付ける強い雨。大きな音をたてて吹き付ける風。
山武市を流れる作田川の河川監視カメラの映像です。21日午後1時40分ごろ、雨脚が強まり、川の流れも次第に速くなっていきます。
さらに、時間がたつにつれ、川の水量も徐々に増えていきます。そして午後5時45分ごろには、川の水位は橋の高さにまで達しました。
辺りが完全に暗くなった午後7時すぎ、川の水位は今にも橋を越えそうな高さにまで達していました。
その20分後、川の水は橋を越えていきます。その後も水位は上昇。午後8時ごろには、橋は完全に水に覆われていました。
雨が激しく降り始めてからおよそ6時間で、川は氾濫しました。
山武市では午後7時35分、警戒レベル5緊急安全確保が出されました。周辺では、一部の道路が冠水したほか、がけ崩れや浸水被害などが出ました。
住民
「(雨が)長いこと降り続いていた状態なので、徐々に水位が上がって、一部のところから氾濫した。大雨が降るたびに、こういう状態になるので『またか』って感じで、みんな疲弊している」
千葉県内では山武市のほか、佐倉市や袖ケ浦市などで22日午前8時時点で、警戒レベル5緊急安全確保が出されたままです。
繰り返される大雨の脅威
先月の千葉豪雨でも冠水した道路は、再び水に沈みました。危険を察知し、引き返す車もいる一方で、次々と交差点に進入する車やバイクもいました。
前回の豪雨で1万数千台の車両が被災したとみられていますが、冠水した道路を通っていく車は後を絶ちません。
激しく打ちつける雨で、まるで川のようになってしまった住宅地の道路。
千葉市の住民
「前回の先月の豪雨から、今回のも本当に初めてのことだらけで」
繰り返される大雨の脅威。被災した住民の不安は、今も尽きません。
先月の千葉豪雨の時には顔のあたりまで水が迫り、家の1階部分が浸水しました。
千葉市の住民
「雨のたびに、本当に怖くて。その時のことをすごい思い出しますね。(台風25号)本当に来ないでほしい。やっと片付いたばっかりだったので、やめてほしいと本当に思います」
先週の取材時には、台風25号への不安を口にしていました。
そして21日、家の目の前の道路は冠水。足首まで完全につかっています。
千葉市の住民
「いや、まさかというか。またかというか。ちょっとだいぶ心が折れてしまって。せっかく1カ月ここまで頑張って立て直そうとしているんですけども、ちょっとくじけそうですね」
しかし、前回の被害を教訓に、車や1階の家具を事前に避難させていたといいます。
千葉市の住民
「前回の教訓があったので 今回早め早めにすべて行動に移すことができたので、よかったです」
道路冠水…立ち往生も
冠水した道路で水没した車が動かなくなってしまい、そのまま放置されています。
横浜ラーメン相馬家
店員 澤田祐太さん
「ちょっと押してどっか避難させようと思ったんですけど、水の抵抗すごくて。6人がかりで押したんですけど、動かなかったんで」
21日午後2時50分ごろに店内から撮影された映像。道路は冠水が始まり、車は大きな水しぶきを上げます。
その20分後。水かさが増した道路には、動かなくなった白い車が。水は道路だけでなく、お店の駐車場も覆っています。
「前回の豪雨の時も、目の前の道路がもう6台くらい車が止まっちゃってたんで。目の前のパチンコ店のスタッフさんと協力して、車通らないようにとかやっていた」
車や通行人が通るたびに、注意を呼びかけているという澤田さん。高齢男性に寄り添いながら、水の浅いところまで案内しました。
澤田さんは側溝などの危険な場所を理解しているため、説明し安全な場所へ誘導します。
さらに、入ってきた車が動かなくなったようです。立ち往生しています。
脱出しようとしたのかドアを開けますが、水はドアのフチ、ギリギリです。
みかねた澤田さんが車に近づき、運転手と話します。
そうしている間にも強まる雨風。運転手が車から出て一緒に車を押しますが、動きません。
そうしている間に、自転車でこの水のなかを走ってくる人もいました。
そして別の車が入ってきました。目の前には立ち往生した車が2台。引き返すかと思いきや、駐車場に避難しました。
マンホールから水が逆流
千葉県松戸市では、バリケードのようなもので水を抑え込む作業員の姿がありました。その先には、止めどなくあふれ続ける大量の水が…。
あたりは広範囲で冠水状態に…。
松戸市では、大量の雨水によって下水道の水道管が満管となり、マンホールから水が逆流したといいます。
近隣住民
「朝から下水が逆流してて、トイレをしに来たんだけど、(近くにお店が)開いてなかったんで。トイレ探そうかなと…」
「(Q.トイレ使えないんですか?)トイレ逆流しちゃってて、もう流れません」
松戸市ではトイレや風呂などの下水道の使用自粛を呼びかけ、簡易トイレの配布もしています。
作業員が復旧作業を進めています。水の勢いに流されないよう踏ん張っているように見えます。
冠水範囲が広がらないよう囲いを立てますが、追い打ちをかけるように、雨脚はどんどん強くなります。
“鎌倉冠水”交通にも影響
古都・鎌倉でも激しく雨が打ちつけ、瞬く間に冠水。道路をすごい勢いで水が流れていきます。
警察官は水につかりながら車を誘導していました。
近所の住人
「ここまで大雨になるとは思わなかった」
近所の住人
「初めて見ました。50年以上住んでいるけど」
高架下でも、車が1台水没してしまっていました。車が半分以上、水につかってしまっています。
人が歩いていきますが、ひざの上まで水につかってしまっています。
動かすことができず、取り残された車。中には、車が動かなくなったのか、人が後ろから押す姿も。
普段は観光客でにぎわう小町通りも冠水しました。
店内が浸水した飲食店では、水のかき出し作業に追われていました。
この店では対策のため土のうや止水板を置いていたものの…。それを越える水が押し寄せてきたといいます。
店の関係者
「あしたも営業はできない。冠水しちゃっているので、あしたはちょっと営業できない。消毒だったりしないといけない」
地元の消防団によると、浸水は大雨で小町地区を流れる扇川の水があふれ出したからだといいます。
本来は歩道と同じ高さですが、21日は木の板が浮かび上がってしまっています。
この冠水で交通にも影響が出ています。
駅の目の前の通りには、路線バス3台が止まっています。本来は右折をして先の高架をくぐっていくということですが、その高架下が浸水しているため、およそ3時間、こうした立ち往生の状態が続いているということです。
マンホールのふた吹き飛ぶ
横浜市では、雨の影響でマンホールから水が大量にあふれ出していました。建物の3階に届くほどの高さまで吹き上げ、車に大量の水を浴びせます。
おさまったかと思ったら、今度は隣のマンホールからも水が噴き出します。最後は、マンホールのふたが吹き飛びました。
川崎市では道路が冠水。車はナンバーが隠れてしまうほど水没し、ヘッドライトが点滅したままです。
歩行者はひざ下まで水につかり、慎重に進んでいました。
夜になっても冠水は続いていました。
通行止めのため渋滞が発生。取り残された車は水で車体が流されたのでしょうか、向きが変わっています。
帰宅時間ということもあり、冠水した道を、自転車を押して歩く人や、水に足を取られながら歩く人もいました。
仕事帰りの人
「何年もいるが、ここまでは初めての感じで」
「(Q.冠水の深さは?)ここの太もも…腰の下くらいまではいってましたね。もう足元はびしゃびしゃです」
相次ぐ「土砂崩れ」
神奈川県内では土砂崩れが相次ぎました。
横浜市都筑区の住宅街です。道路をふさぐ大きな木と土砂は、斜面の上から根っこごと流されてきました。
近所に住む人
「元々危ない所なので、きのうから避難していた。ビジネスホテルのほうに。チェックアウトして家に戻ってこようとしたら、ニュースに映っていて。様子を見に来たら、こんな感じ」
港北区のアパートでは、のり面が崩れましたが、けが人はいませんでした。
近所に住む人
「雷だと思った。ドーン、ガラガラって鳴って」
奥に見える住宅に、女性が生き埋めになっている可能性があるということです。消防などによる捜索・救助が行われています。
住宅の裏山が大きく崩れて、近くには大きな木が横たわっていました。
横須賀市では「土砂崩れで自宅が押しつぶされた」などと、外出中の男性が110番通報。この家に住む60代の女性が一時生き埋めになり救助されましたが、その後、死亡が確認されました。
(2026年9月22日放送分より)
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