
中国を巡る諸課題について連携を確認したという高市早苗総理大臣とトランプ大統領。米中首脳会談を直前に控え、「トランプ氏の本音」はどこにあるのでしょうか。
高市総理 日米の親密ぶりアピール
トランプ大統領
「日本の総理を迎えられて光栄です。彼女は素晴らしい仕事をしています」
「彼女は偉大な総理の一人として名を残すだろう」
高市総理をたたえるあいさつから始まった日米首脳会談。その英語を通訳の女性が訳すと…。
「なんて早口なんだ。素晴らしい」
と、笑いが起きますが…。
高市総理大臣
「私の番ですね。あのドナルドが」
高市総理、その笑いには乗らず、日米の親密ぶりをアピールしました。
「ドナルドが日米同盟に非常に力強くコミットメントしてくれていること、改めて感謝します」
「きょう私たちが、ドナルドと私が、国連本部で首脳会談をするということは、世界に向けて日米同盟の強さを示すことになると考えています」
「きょうはたくさんのイシューを話したいので、そろそろ会談を始めましょう」
「そろそろ会談を始めましょう」が、こう訳されました。
通訳
「報道陣は退室願います」
トランプ大統領
「聞いただろう。彼女(高市総理)がボスだ」
機嫌が良さそうなトランプ大統領。会談はこの後、約30分間行われました。
トランプ氏の本音は
政治部デスク 飯田陸央記者
「この最後の部分が印象的でした。本来、報道陣を退室させるタイミングは、ホストであるアメリカ側が仕切るのが普通です。日本側が促すのは珍しい光景でした。政府関係者は『時間が限られる中で早く本題に行きたかった』と説明していますが、本音では、トランプ大統領が不規則な発言をすることを避けたかったこともあるとみています」
「確かに、台湾問題を含め中国に対する認識であったり、北朝鮮の拉致問題など、議題がたくさんありました。会談では、トランプ政権がICC(国際刑事裁判所)の赤根所長を制裁対象に指定した問題についても触れました。同席者は『高市総理がICCの話題を切り出した時、ドキッとした』と話していて、予測不能なトランプ氏を前に、賭けに出たところもあると思います。一方で、会見でどのように伝えたのか記者に問われた時には、『率直なやりとりをした』と言うだけで、詳細については明言しませんでした。『弱腰だ』という日本国内の批判に対して、首脳間で働きかけたと示す意味合いも大きかったのだろうと思います」
高市総理大臣
「トランプ大統領とは経済安全保障における協力を一層強化していくことで一致しました」
「きたる米中首脳会談も念頭に、中国を巡る諸課題についてタイムリーに意見交換を行いました」
今回の首脳会談、高市総理の狙いは、この後に行われる米中首脳会談を前に、トランプ大統領に対し、台湾統一を目指す中国側に譲歩しすぎないよう念押しすることだとみられています。
アメリカ政治に詳しい
明海大学 小谷哲男教授
「米中首脳会談において、トランプ大統領の最優先課題は、中国からアメリカにレアアースが安定的に供給されること。それから中間選挙を前に、とりわけアメリカの農産品、ボーイングの航空機、これを中国が大量に買ってくれるということを望んでいると思います」
「日本側は、トランプ大統領が台湾への武器売却をやめて、かわりに経済的な見返りを中国から取る取引をすることを懸念しているわけですけれども。台湾に対する武器売却は、中国との交渉における強いカードだとはっきり言っていますので、この強いカードを切るべきと判断する環境が整えば、『台湾への武器売却』をやめることはあり得ると思います」
今回の会談で演出された「強固な日米同盟」。ただ、小谷教授はこんな印象を持っています。
「トランプ大統領は一度も『高市総理』とも『早苗』とも言ったことがなく、今回も『日本の総理大臣』という言い方でしたので、やや一方通行の印象は否めない」
(2026年9月23日放送分より)
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