
アメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席は、日本時間25日未明、首脳会談に臨みます。
トランプ大統領自ら、ワシントン近郊のアンドルーズ空軍基地まで、習主席を出迎えに行きました。

アメリカの大統領が、この場所で首脳を出迎えたのは、1962年のケネディ大統領が最後。
経済面や軍事面で覇権を争う中国のトップを、直接、出迎えるのは、極めて異例の厚遇です。トランプ大統領はメラニア夫人とともにタラップの下で待ち受けました。

夫人と手をつないだ習主席は、ゆっくりとタラップを降り、トランプ大統領と固い握手を交わしました。
両首脳は、レッドカーペットの先へと歩みを進め、歓迎の式典に臨みました。

そのとき、頭上をかすめたのは、共産圏への核攻撃を目的に開発されたアメリカ空軍のB1爆撃機です。ワシントンポストは「式典の格を上げるとともに、軍事力を誇示する意味があった」と伝えています。
その後、ホワイトハウスに戻ったトランプ大統領。

アメリカ トランプ大統領
「とてもいい出迎えができた。彼らは満足していると思う。素晴らしい人たちだ。(Q.あすの晩さん会には誰が出席を)あらゆる人たちだ。みな出席を望んでいるが、テック業界全体からたくさんの人が来るだろう」
晩さん会には、半導体大手『エヌビディア』のジェンスン・フアンCEOや、ChatGPTを手掛ける『オープンAI』のサム・アルトマンCEOらが出席するとみられています。
そのアルトマンCEOは、国連の安全保障理事会が23日に開いたAIに関する会合では、こんな発言をしています。

オープンAI サム・アルトマンCEO(23日)
「我々は、未来の主導権をAIに奪われるかもしれない。AIの進化が速すぎて、状況を把握できなくなり、必要なときに介入できなくなることは、極めて恐ろしい事態だ」
別の出席者からは、開発を抑制する必要があるという声も上がりました。

アンソロピック ダリオ・アモデイCEO(23日)
「AIが強力になるにつれて、より厳格な安全基準が求められる。今後は、AIの安全性を確実にするため、開発速度を落とすつもりだ」
この会合と同じ日、オーストラリアのアルバニージー首相は、オープンAIのAIモデルが、政府のウェブサイトにハッキングを行ったことを明らかにしました。
起きたのは今年6月。しかし、オープンAIが事態を認識したのは8月で、オーストラリア政府に通知したのは、今月に入ってからでした。

オーストラリア アルバニージー首相(23日)
「今回の事態は容認できない。AIが支配するのではなく、我々がAIを支配しなくてはならない」
国連では、いま、AIの開発にルールを設ける国際的な枠組みが必要だという主張が相次いでいます。

国連 グテーレス事務総長(22日)
「危険なのは、技術そのものではない。“説明責任なき技術”“監視の及ばない力”“透明性のなき意思決定”こそが危険で、最高峰のAI能力を持つ国は、人類への大きな責任を負っています」
しかし、それはトランプ大統領の考えとは、全く相容れないもの。

アメリカ トランプ大統領(22日)
「アメリカは、AIを管理するため、国際的な枠組みを構築する試みを断固として拒否する。我々は、中国をはるかにリードしており、これを維持し続ける」
米中首脳会談では、AIも主要なテーマとなる見込みですが、トランプ大統領は、SNSを通じて、国際的な秩序作りは必要ないという考えを改めて示しました。

アメリカ トランプ大統領のSNS
「習主席との重要な一日が始まる。AIが大きな議題となるだろうが、私は現状のままにしておきたいし、中国も同じ立場だ。我々の安全基準は、アメリカ司法省だ」
