
近年、乗客の減少が経営課題となっている「第三セクター鉄道」では、寺社を巡って集める「御朱印」の鉄道版「鉄印」の人気が広がっています。全41社の「鉄印」を「コンプリート」する猛者もいました。
【画像】字に自信?社長時代から筆で書く わたらせ渓谷鐵道前社長
6年前から始まった「鉄印」
群馬県桐生市から栃木県日光市までの全長約44キロメートルを走るローカル線・わたらせ渓谷鐵道。「わ鉄」の愛称で親しまれ、秋が深まるこれからの季節は、渓谷を彩る紅葉を楽しめます。
木造の駅舎がどこか懐かしい大間々駅。駅の窓口で、何やら品定めをしている男性がいました。
「鉄印を頂きたいんですが」
購入したのは「鉄印」。一体、何なのでしょうか?
「御朱印の鉄道バージョン」
神社やお寺でもらえる「御朱印」ならぬ「鉄印」です。
6年前から始まった取り組みで、北は北海道から南は鹿児島まで、第三セクターの鉄道41社が、趣向を凝らしたデザインの「鉄印」を販売。これを指定の「鉄印帳」に貼って集める「鉄印めぐり」が今、人気を呼んでいるのです。
鉄印巡り歴3カ月
「鉄道に夢中だったわけではなく、ただ旅行に行くだけでなく、これを集めるのも目的の1つになる」
県内から 鉄印巡り歴1年
「(お気に入りは)京都丹後鉄道です。京都の遠くや名古屋まで行き、達成感がある。ここまで来たという。鉄印をもらったという」
「鉄印」の直書き 評判に
わたらせ渓谷鐵道では、30種類以上の鉄印を販売。地元の伝統工芸品「桐生織」を使ったものもあります。
中でも評判を呼んでいるのが、「鉄印」の直書きです。
わたらせ渓谷鐵道 品川知一前社長
「私は前の社長です」
社長時代から筆で書き続けている品川さん。
「(Q.字に自信が?)特に習ったわけではなく、あまり字の上手な人じゃなくて、社長が書いているという付加価値を感じてもらって、字自体は個性的というイメージで見てもらえれば」
経済効果は「すごくあった」
「鉄印」の販売に力を入れているのには、ワケがあります。
第三セクター鉄道が「鉄印」を始めた6年前は、コロナ禍が直撃し、乗客数は激減。経営状況は厳しいものでした。
そこで、目をつけたのが「御朱印」ブームです。その鉄道版を始めてみたところ、狙いは的中しました。
わたらせ渓谷鐵道 遠坂拓さん
「(年間のグッズ販売)500万円ぐらいだったのが、鉄印帳が出てから多い時で1300万円~1400万円ぐらいまで売り上げが伸びている。経済効果はすごくあった」
全41社の「鉄印」すべてを集める「コンプリート」を達成した人はこれまで3300人以上。なんと2周目、3周目を始める猛者もいます。
コンプリート2回達成 岩崎良雄さん(70代)
「(コンプリートの費用)30万円~40万円はかかっている。新たに知った場所をもう1回じっくり見たいなと思うのがあって、もう3周目です」
奥深き「鉄印めぐり」の旅に、終わりはないようです。
(2026年9月29日放送分より)
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