簗農水大臣、釈明も…予算削減の自治体“困惑” 市内の工事現場では、すでに影響が

簗農水大臣、釈明も…予算削減の自治体“困惑” 市内の工事現場では、すでに影響が
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 簗和生農林水産大臣(47)が地元の道路予算を大幅にカットしたなどと発言したことについて、国土交通省が会見を開きました。簗農水大臣から問い合わせはあったが、働き掛けや圧力はなかったと思うと説明しました。

【画像】大臣としての資質を問う声 与党からも「決して許されるものではない」

“問い合わせ”も圧力を否定

簗和生農林水産大臣(47)
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簗農水大臣
「(Q.国交省への働き掛けはなかった?)ありません」

 今年5月、地元の自民党支部の会合で衆議院選挙で自身を支援しなかった首長がいる自治体の道路予算を大幅にカットしたなどと発言し、5日に謝罪・撤回した簗農水大臣。

 6日、国土交通省の会見は“2時間”に及び、事実関係を精査した結果を公表しました。

事実関係を精査した結果を公表
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岩下泰善 官房総務課長
「令和8年2月ごろに、簗議員から国土交通省の国会担当等に対しまして、那須烏山市と那珂川町において、令和8年度に実施する事業への予算配分についての問い合わせをいただきました」

 国交省によると、簗大臣から今年度分の予算配分額について問い合わせがあったのは衆院選の後、2月中旬のことです。

予算配分額について問い合わせがあったのは衆院選の後、2月中旬
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官房会計課 沖本俊太朗企画官
「(国交省の)黒田官房長に電話があり、議員会館に呼ばれて問い合わせに対応した、面会したと聞いております」

特段、疑問に思うことはなく?
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岩下官房総務課長
「(Q.この2つの市と町についてだけ問い合わせをしてきたということについては、なぜだというふうに整理されている?)問い合わせの事項は、特にこちらからどうこうということはないです」
「(Q.特段、疑問に思うことはなく?)問い合わせに粛々と答えたということ」

 2月の時点では、予算成立前の調整段階だったため「この場では分からない」などと回答。そして、予算が成立した4月以降に、それぞれの配分額を簗大臣に説明したといいます。

 配分額の減額を要請する働き掛けはあったのでしょうか?

配分額の減額を要請する働き掛けは?
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沖本企画官
「細かいメモがないため、はっきりと覚えていないが、後日決定後の配分額を議員に伝えようとしたことからすると、令和8年度の配分額の増減についてのお尋ねがあったと考えられますということでありました」
「(Q.国交省としては、簗議員(当時)から、どういう問い合わせがあって、働き掛け等があったかどうかについてはどういう判断をされている?)我々としても、そういうことを聞いたうえで、本人もですね、はっきりと覚えていないくらいであるから、働き掛けや圧力を受けたことはなかったと思いますと。ですから我々としても、そうかということで受け取っているということでございます」

 国交省は、簗大臣による道路予算減額の働き掛けや、圧力はなかったと思うという見解を示しました。

“カット”2市町のみ問い合わせ

大きく減少
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 しかし、簗大臣が問い合わせた2つの自治体、那須烏山市と那珂川町の今年度の当初予算配分額は、市と町が実施する事業に限ると、大きく減少しています。

 国交省の会見前、簗大臣は次のように話していました。

国交省の会見前…
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「今、名前の出ている自治体においても、いろんな要望をいただく折には、しっかり対応をしてやっておりますし、発言にあったような、そうした地域は予算を減らすとか、そんなことをしたことはないんです。ただ発言として、そういうことを誇張して言ってしまったということは、私にとって不徳でありましたので」

 国交省は、簗大臣から道路予算について問い合わせがあったのは「予算をカットした」と発言した那須烏山市と那珂川町の2市町だけだったとも明らかにしました。

今回予算が減っている町に影響はなかった?
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沖本企画官
「(Q.今回予算が減っている町が、問い合わせがあった町ということで、本当に簗大臣の問い合わせが影響しなかったと100%否定できますか?)箇所付け(予算配分)は基本的に地域の要望であったり事業の進捗であったり、あるいは優先配分であったりとか、そういうものによって配分額が決まっていく考え方であるので、影響はなかったと考えている」

問い合わせがあった時期は、作業中だった
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道路局 西川昌宏企画課長
「(Q.2月中旬に問い合わせがあったということだが、それ以降にそもそも箇所付け(予算配分)を変更することはできるのか?)予算の具体的な計画の中身については、2月の段階では作業中であります」
「(Q.作業中ということは変更する余地はある?)そうです。変更というか、そもそも作業中。いろんな調整をしているところという時点です」
「予算の数値が変わったかどうかっていうのは、ちょっと確認のしようがないのかなというふうには思います」

すでに予算削減の影響が

 予算が大幅にカットされた那須烏山市と那珂川町では、困惑の声が…。

道路予算 約63%減
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那須烏山市 担当者
道路予算 約63%減

「今年はかなり少ないなと思ったが、どうしてかは聞いていない。ここまで減ることは、今までなかったので驚いている」

道路予算 約54%減
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那珂川町 担当者 
道路予算 約54%減

「これまで要望額の70~80%くらいは出ていた。ここまで低い額は、ここ数年ではなかったので驚いている」

 これほど大幅に予算がカットされるのは“異例”だといいます。予算がカットされた、那須烏山市に向かいました。

 工業団地を通る道路では、一部の斜面が削られたまま工事がストップ。市の担当者は、次のように話します。

一部の斜面が削られたまま工事がストップ
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那須烏山市 担当者
「予算削減で予定していた工事を減らさなければならなくなったので、拡幅して通行しやすくする予定だった富士見台工業団地線の工事が、今年度はストップすることになった」

 市内の工事現場では、すでに予算削減の影響が出ていました。

 大雨への対策にかかわる場所では、那須烏山市のコーンがあって、まだ斜面がむき出しになっています。崩れないようにせき止めるような形にはなっていますが、工事の途中という感じがします。

 予算の削減で止まってしまった工事。番組では工事を請け負っていた業者に話を聞くことができました。

施工業者
「工業団地の道路が結構、国の補助で発注されていたもんですから、うちで受注させていただいて手を付けていたので。今年も出れば頑張ろうかなとは思ったんですけど」

 工事は一定区間ごとに発注されており、こちらの業者が去年ひと区間を受注。今年も残りの区間の発注に備えていましたが…。

施工業者
「今年発注されなかったっていうのは結局、そこまで(住民に)影響のある道路ではないから、予算を違うところに回そうって感じかなというふうにしか思わなかったけど、今回の(予算削減の)ニュースじゃないですか…ああ…そういうことかって」

 地元住民からは、次のような声が聞こえてきました。

地元住民
「農業をやっているので、これから大臣には農業面でもね、いろいろ力を注いでくれるのかなって、本当に期待をしていたんですね」
「非常に期待していたんで」
「我々地元民は、ちょっともう少し納得いくような説明をして『ごめんなさい』っていうのがあればいいと思うんですけども。本当に残念ですね」

大臣をよく知る住民 胸中語る

 工事がストップしているのは、同じく予算が削減された那珂川町でも。

1路線分の整備が1年遅れることに
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那珂川町 担当者
「2路線の道路の拡幅工事を予定していたが、1路線に減らすことになり、1路線分の整備が1年遅れることになってしまった」

 簗大臣をよく知るという地元住民は、次のように話します。

簗大臣と親交のある地元住民
「簗さんが議員になる前に候補で、ここで選ばれて栃木3区に立候補したその時から私存じています」

 簗大臣が栃木3区から初めて出馬して以来、親交のあるという男性。複雑な胸中を明かしました。

「簗議員をこの那珂川町も那須烏山市でも応援していた方がたくさんいらっしゃると思います。その方に非常に悲しい発言をしたと思います。今後、簗議員が議員を続けていくのであれば、もう一度、初心に戻って、我々町民市民のために力を尽くしていただきたいなと思っています」

11%増額の自治体も

 予算が大幅に減った自治体がある一方で、増えた自治体もありました。

那須塩原市では、道路予算が約11%増額
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那須塩原市 渡辺美知太郎市長
「簗和生さん、困ったときはいつも連絡をくれて、すぐに省庁に連絡をしてくれます。こんな心強い代議士は、他にいません!」(2月公開)

予算が増えた町も
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 2月の衆院選で首長が簗大臣を支援していた那須塩原市では、今年度の道路予算が昨年度に比べおよそ11%増額されていました。

 同じように首長が簗大臣を支援した那須町でも、道路予算がおよそ34%増額。

 衆院選から6日後の2月14日に行われた那須町長選の総決起大会で、簗大臣は次のように話していました。

那須町長選の総決起大会で…
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簗農水大臣
「那須町においては大きな得票をいただきましたので、皆さん大丈夫です、ご心配なく。しっかりと皆様にお応えをして、パイプをですね、より強力にして、那須町にたくさんの予算を持ってきます」(2月14日)

 「那須町に予算を持ってくる」と発言。6日の会見で国交省は…。

選挙活動と予算の関係は?
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道路局 西川企画課長
「(Q.選挙活動と予算の関係はなかったのか)この交付金の配分自体は地方公共団体から、いろんな要望をいただいてますし、重点配分対象の事業が入っているかどうかを見ながら、総合的に調整して決めている額でございますので、(議員の問い合わせは)影響しないと考えております」

 しかし、簗大臣は5月、那須町での自民党支部の会合でも「自分が予算を取ってきた」という趣旨の発言をしています。

自民党支部の会合でも「自分が予算を取ってきた」という趣旨の発言があったが…
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簗農水大臣
「(Q.自分が取ってきた予算というのは何を指すのか?)自分で取ってきたということではなく、なかなか表現が難しいですけれども、なんと申せばいいか…。自分の中で思い返すと、少し行き過ぎたような表現もあったのかと考えておりまして、不徳の致すところだったと思っています」
「(Q.不徳というのは、何を指しているのか)自分の中でも高揚感みたいなものがあって、その中で少し誇張したような表現をしてしまった。私の中で発言により一層、慎重を期していかなければいけない。反省を込めて、不徳であったと、お答えをした」

与党からも「許されるものではない」

 野党からは、大臣としての資質を問う声があがっています。

野党からは…
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元国交大臣
公明党 赤羽一嘉副代表

「一議員が、国土交通省の箇所付けなんかで減らすようなことはあり得ないし、それを自分がさもやったかのようなことを言って、私は同じ国会議員として恥ずかしいと思います」

 与党からも…。

与党からも…
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自民党 萩生田光一幹事長代行
「権力の使い方を間違えてはいけないと思っていまして、当時、簗さんがそういう思いで職務にあたっていたとすれば、それはおごりであって決して許されるものではないと思っています」

 簗大臣は、国交省が調査結果を発表したことを受けて、7日午前中にも記者会見を開くということです。

(2026年10月7日放送分より)

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