かつてテレビ番組で一世を風靡した天才チンパンジーのパンくんには娘がいる。育ての親であるアニマルトレーナーの宮沢厚さんが、長年の夢だった「家族3頭での同居」に挑んだ運命の日。感動の再会となるはずが、まさかの“トラブル”が発生したその瞬間に迫った。
2015年、パンくんとパートナーのポコちゃんとの間に、娘のプリンちゃんが誕生した。しかし、人の手で大切に育てられたチンパンジーは自分を「人間だ」と思い込んで行動してしまうため、他のチンパンジーから攻撃されるリスクがある。そのため、家族3頭は10年以上も別々の空間で暮らすことを余儀なくされていた。
宮沢さんは、いつか家族が一緒に暮らせる日を夢見て、少しずつ寝室を近づけるなど慎重に距離を縮めてきた。「去年までポコちゃんがプリンを威嚇していましたが、秋ごろに威嚇がなくなって一緒に遊べるようになり、今年になってパンくんも威嚇しなくなった。『これだ』と思いました。万が一に備えて獣医さんにも待機してもらっています」と意気込みを語る宮沢さん。2026年10月3日、ついに運命の同居実験がスタートした。
まずは、この1年で仲を深めた母・ポコちゃんと娘・プリンちゃんを運動場へ。そしていよいよ、パンくんが放たれた。一瞬ポコちゃんと抱き合ったパンくんは、その後落ち着いた様子で同じ空間に留まった。宮沢さんは「よし、パンくんが威嚇しなかった! 信じてよかった」と安堵の表情を見せる。
すかさず、仲間意識を高めるために「共通の敵」として着ぐるみを登場させ、激しい音で威嚇させた。「プリンいけ!よし、えらい。プリンも群れになったぞ」と、3頭が群れとして結束していく様子を見守った。
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