「自慢の候補者」がなぜ?当選重ねるごとに…簗氏の“態度”に変化 辞めた秘書多数か

「自慢の候補者」がなぜ?当選重ねるごとに…簗氏の“態度”に変化 辞めた秘書多数か

予算カット発言で追及を受ける簗大臣。10日、栃木県内で招待された会合には姿を見せませんでした。番組では、簗氏をよく知る関係者を取材。当選を重ねるごとに変化していった振る舞いとは?(サタデーステーション10月10日OA)

渦中の簗氏 地元県連の会合欠席 「メッセージあった方が良かった」

簗和生農水大臣(9日)
「農林水産行政の推進に支障がないように、しっかりと対応してまいる所存でございます。心からお詫びを申し上げます。申し訳ございません」

就任から2週間たらずで渦中の人となった農水大臣の簗和生氏。

報告・水野正路ディレクター(10日・宇都宮市)
「こちらのホテルで自民党栃木県連の会合があるということですが、招待されていた簗大臣は欠席するということです」

茂木県連会長ら関係者が続々と訪れる中、簗大臣は姿を見せませんでした。

会合の出席者
「よかったんじゃないですか、来なくて。正直じゃないからダメです」

会合の出席者
「県連でお世話になっているみなさま方への、何かしらの自分なりのメッセージがあった方がよかったのではないか」

「一声かけたら」 道路を“即整備” 地元で感謝の声も

簗大臣が、今年2月の衆院選で自身を支援しなかった2つの自治体の『道路予算をカットした』などと発言した問題。

簗和生農水大臣(9日)
「当然のことながら(予算を)減額するようにと働きかけを行ったことはありません」

簗大臣から問い合わせを受けた国交省は『予算削減の圧力はなかった』としていますが、この2つの自治体では実際に道路予算が削られていることがわかっています。

報告・水野正路ディレクター(10日・那珂川町)
「予算の減額で工事がストップしている道路です、標識の場所から道路が狭くなっています」

近隣住民
「不便です、やっぱり結構通るので。(車の)すれ違いができなくてヒヤっとしたことはあります」

拡幅工事が止まっている道路がある一方、同じ那珂川町の、ある道路に関してはこんなエピソードが。

簗大臣の支援者(9日・那珂川町)
「この道路、ここを整備したの。簗先生が一声かけたら担当者が慌ててきれいにしてくれた」

以前は穴があき、ガタガタだったという道路。
何度陳情しても整備してもらえなかったそうですが、簗氏に相談したところ、すぐに対応してもらえたといいます。

簗大臣の支援者(9日・那珂川町)
「(要望を)聞いてすぐ行動していただいて、ありがたいって感じがします」

「自慢の候補者」がなぜ?態度に変化 辞めた秘書多数か

東京出身ですが、2012年の衆院選で栃木3区に立候補した簗氏、当時33歳。どのような人物なのでしょうか。
サタデーステーションは、簗氏のことをよく知る関係者を取材。
2回、3回と当選を重ねていく中で、周囲に対しての態度に変化があったといいます。

簗氏の事務所元スタッフ(9日・栃木県内)
「最初(栃木)に来た時には災害とか天災もあって、被害を受けた人のところにはいち早く行ったりして、腰は低いしどこへでも行くっていうフットワークがよかった。農業に対しては熱心だった」

JA関係者らと会い、要望に積極的に取り組むなど、現在の役職とも通じる農業に対する熱量も感じたそうです。
長年選挙活動を手伝ってきた、別の人物も。

14年以上選挙活動を手伝う自民党員(9日・栃木県内)
「自慢の候補者だと思っていたね、当時は。優秀な政治家に育っていく人材なのではないかという印象」

“落下傘候補”ながら、当初の評判は良かったといいます。ところが。

14年以上選挙活動を手伝う自民党員(9日・栃木県内)
「スタッフに対してはひどかった。秘書に対する態度。呼び方なんかも『お前』とか平気で支援者がいる前で言っていたからね」

簗氏の事務所元スタッフ(9日・栃木県内)
「私がいる時も秘書がですね、次々辞めていくような状態もありました。後援会会長や幹事長の話も全然聞かないし、自分に意見されたりすると、もうぷいっと横向いちゃってね」

複数の関係者によると辞めた秘書は多数にのぼり、先輩の声に耳を傾けないことで自ら多くの敵を作ったのではと指摘します。

簗氏の事務所元スタッフ(9日・栃木県内)
「自分一人で全て勝てると自信が出てきたんだと思う。いろいろ言ってくれる人を遠ざけたことで、手の平を返したように応援ではなくて、反対に回っているのが、この現実ではないか」

高市総理は簗大臣の発言に対し、不適切と注意はしながらも、働いて仕事で返すよう求め更迭しない考えを示しています。

高島彩キャスター
「改めて簗農水大臣はどんな方なのか、経歴を見ていきます」

板倉朋希アナウンサー
「現在47歳の簗和生大臣は、衆院議員秘書やシンクタンク研究員を経て政界入りし、栃木3区で当選6回。初当選した2012年と、今年の衆院選では小選挙区で敗れ、比例復活となっています。安倍政権で国交大臣政務官を務め、2021年には自民党の農林部会長に就任。翌年には文部科学副大臣を歴任し、先月、高市総理から農林水産大臣に任命されました」

高島彩キャスター
「こう見ると様々な役職に就いているようですが、実際の仕事ぶりはどうだったんでしょうか?」

板倉朋希アナウンサー
「簗氏を大臣になる前から取材している日本農業新聞の北坂公紀記者によりますと、『選挙区が米どころで畜産も盛んな栃木ということもあり、早くから農業政策に注力。党内でも“若手屈指の農政通”として頭角を現してきた人物。コロナ禍では農林部会長として農畜産物の需要減対策などの調整に奔走したほか、食育基本法や畜産経営安定法の改正に取り組むなど、日本の農業安定化に向けた実績から農政関係者の評価も高い。ただ、細部にまでこだわり抜く性格が、時に“細かすぎる”とネガティブに取られることもある』とのことでした」

高島彩キャスター
「その辺りは表裏一体ですが、仕事ができるといった実績や評価というのが大臣任命の決め手になったんでしょうか?」

板倉朋希アナウンサー
「その点はテレビ朝日政治部与党キャップ・澤井尚子記者に聞きました。『簗氏は高市総理と政治信条が近く、忠誠心が高い。さらに、副首都法の成立で汗をかいた点も評価された。また高市総理は備蓄米の早期買戻しをめぐり前農水大臣ともめた経緯もあり、“昔ながらの農水族”とは距離を置き、自分を支えてきた簗氏を抜擢したとみられる』ということです。そして気になる今後ですが、『火曜日からは予算委員会が始まり、野党は連日、追及を強める方針で、納得いく説明が得られなければ参議院で問責決議案が提出される見通し。自民党のベテラン議員からは“官邸はいつも忘れがちだが、参院は少数与党。火種を抱えたまま問責決議案が出されれば、重要法案の審議に入ることもできない。政権が取り返しがつかないダメージを受ける前に高市総理は早く切る決断をすべきだ”との声も出ている』ということでした」

高島彩キャスター
「柳澤さんは、今後どうなっていくとみていますか?」

ジャーナリスト柳澤秀夫氏
「参議院は少数与党ですから野党が足並みをそろえて、問責決議案を提出した場合、問責決議そのものには強制力はありませんけれども、与党側が成立を急いでいる食料品の減税法案の審議に影響が出てきて行き詰まることも十分考えられます。来年の春には統一地方選挙もありますから、自民党や与党の中から大臣の更迭、あるいは辞任圧力が高まってくることも十分に考えられます」

高島彩キャスター
「そうなると高市総理から更迭という判断もありそうですか?」

ジャーナリスト柳澤秀夫氏
「ただ高市総理は続投をこれまで口にしてますから、なかなか自ら更迭ということは難しいと思うんです。だとすれば、大臣自らが『国会審議に影響を与えることはできない』ということで、辞任を申し出る。そんな流れが見えてきそうな気がします」

高島彩キャスター
「今回の臨時国会、消費税減税に関する重要法案の審議が控えていますから、簗大臣の問題で審議が停滞することがないように、私たちもしっかりと注視していく必要ありそうです」

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