
秋の行楽シーズンですが、この時期はスズメバチの攻撃性が高まります。今年は雨の日が続いた影響で巣が巨大化するなど、危険性がいつも以上に高まっています。
【画像】「殺人スズメバチ」のオオスズメバチ 取り出した巣の大きさは
神社に巨大な巣
3連休初日の10日、スズメバチハンターの依頼があったのは、埼玉県杉戸町の住宅街にある鷲神社。そこにあったのは、縦幅およそ60センチもあるキイロスズメバチの巨大な巣です。
スズメバチハンター 田迎真人さん(69)
「キイロスズメバチですね」
スズメバチハンター 松原暢明さん(53)
「でかいな!なんか変な形してるな、これ」
田迎さん
「食い込んでるんだな、こりゃ」
依頼者
「先月ですね、さい銭の集金ですか、その時に気づいたんですよね。下の方が汚れているからなんか変だなと思って、上見たら、おお!って思ったんですよね」
発見直後の巣の様子。軒下の隙間に広がっています。ハンターに依頼しましたが、各地で駆除依頼が殺到していたため、すぐに駆除できませんでした。その結果、ハンターが訪れるまでのわずか1カ月で、巣は垂れ下がるように肥大化。
松原さん
「この時期にしてはばっちり大きいですよ。今年は本当に大きいのばっかりなんで。これも見た目50センチぐらいありますもんね。あれ上合わせたらもしかしたら60センチあるかもしれないですよ」
スズメバチのなかでも、人が刺される被害が多いキイロスズメバチ。さらに今年は、例年とは違う特徴があるといいます。
「キイロは軒下とかが多いので、涼しいとキイロが活発化するということだね」
軒下など暑さを避ける場所に巣を作るというキイロスズメバチ。ハンターによりますと、今年の夏は例年より気温が低かったため、多くのハチが夏を生き残り、より活発になっているといいます。
巣を駆除 ハチの数は1000匹
俊敏に動くキイロスズメバチに対し、ハンターは特製のバキューム吸引機を使い、確実にハチを吸い取る作戦。
松原さん
「掃除機作戦。キイロスズメバチは吸っちゃうのが一番ですよ」
早速、巣に近づき穴にノズルを向けると、怒ったハチがあっという間に取り囲み、容赦なくハンターを襲います。
「ほら出てきた、出てきた」
齋藤寿幸リポーター
「あー、出てきた、出てきた。一気に出てきました」
松原さん
「うわうわうわうわ、顔にくっついてくるよ。嫌だ嫌だ」
吸引機で吸ったハチは、たちまちケースいっぱいに。
キイロスズメバチの猛攻を受けながら作業すること15分。
「もう後は戻ってくるハチだけ。中のハチはもう大体吸っちゃった。この後は1回戻ってくるハチを待って、もう1回吸ったら、吸ったと同時に次(巣を)切り取る」
ハチが減ったタイミングで、巣の駆除に入ります。しかし、巣は屋根の隙間まで張り巡らされていたため、駆除は難航。
「すごい複雑に作ってるね。もう屋根の形めいっぱい使ってるね。しかも超奥まで入ってるよ」
少しずつ切り離し、ようやく見えてきた奥の巣に手を伸ばすと…。
「うわー、すげえいるぞ」
齋藤リポーター
「あー、すごい出てくる。おおお、なんだこれ。ハチが一気に出てきました。ハチが中にたくさんいた。ハチパニック」
奥の隙間に残っていた大量のハチが、ハンターを襲撃。再びハチの吸引と巣の切り離し作業を繰り返していきます。そして…。
松原さん
「取り切ったね!OK!」
齋藤リポーター
「巣は取り切りました!」
作業開始からおよそ2時間。ようやくすべての巣を駆除。巣は8段にも及び、ハチの数はおよそ1000匹。駆除された巣を見た依頼者は次のように話しました。
「こんな大きいとは思わなかったですね。これで安心してお参りできますよね」
最恐オオスズメバチ
スズメバチの脅威は茨城県でも…。
松原さん
「あっ、いた、いた、いた。出てきた、出てきた!バンバン出てるじゃん。これオオスズメだよ、オオスズメ!」
次々と巣穴を出入りするのは、最恐と言われるオオスズメバチ。鋭い針と毒液で攻撃を仕掛け、人が刺されると死に至る危険性があるため、「殺人スズメバチ」との異名も…。
主に地中に巣を作るため、今年は長雨で絶対数が減る一方で、生き残ったハチは競争相手が少なく、例年より大きく成長しているといいます。
巣があるのは、住宅街にある福祉施設の敷地内。利用者や職員が出入りする道路脇の雑木林です。
依頼者
「気付いたのは、本当に2~3週間前。びっくりしました。ハチが行ったり来たりしているので、巣があるんだろうなと思ったんですけれど」
すぐそばには施設のごみ置き場もあり、回収できない状態が続いているといいます。
マットレスと同化した巣
松原さん
「“おっかぶせ”が1番いいかなと思うんですけどね」
「おっかぶせ」とは、金網を筒状にし、一度入ったハチが出られないように工夫された、ハンターアイテムの一つ。
すると、早くも異変を察知したハチたちの攻撃が。
齋藤リポーター
「今ハチがカメラマンを攻撃しています。もうカメラがハチだらけです」
払っても、払っても、容赦なく続く攻撃。次々と出てくるハチの攻撃を防ぐため、ハンターが巣穴に「おっかぶせ」を設置します。すると、あっという間に「おっかぶせ」はハチでいっぱいに。
松原さん
「すげー入ってるよ、この中」
「(Q.何匹くらい入っている?)こん中だったら、200~300匹だな」
次は土の中にある巣を掘り出す作業ですが、ここで異変が…。
田迎さん
「マットレスだよ、マットレスの下だ、マットレス!」
土の中にあったのは、不法投棄されたマットレス。巣はそのスプリングの中に同化するように作られていました。
松原さん
「これは厄介だよ、ここからが」
田迎さん
「こりゃ番線カッターが必要だぞ、こりゃ」
ここで「番線カッター」を投入。スプリングを1本、1本切り離して、巣を取り出す作業に…。すると、巣に隠れていたハチや、戻ってきたハチが巣を守ろうと最後の攻撃を仕掛けます。
スプリングを切って、マットレスをめくると、ようやく巣の全貌が…。スプリングの中から、いくつもの巣のかけらを取り出していきます。
さらに、そのマットレスの下からは…。
齋藤リポーター
「ああ、とれた!」
格闘すること、およそ1時間。取り出した巣の大きさは、5段で直径にすると60センチほど。ハチの数は1000匹以上に。
しかし、オオスズメバチが本当に怖いのは、これから11月にかけてだといいます。
田迎さん
「10月になってやっと繁殖に入る」
松原さん
「この辺だって、皆生まれてくるんですよ。これからです。これも多分、ほっといたら1500匹~1600匹となっちゃう巣でしたね」
巣が壊滅…オオスズメバチ襲撃の痕
オオスズメバチの脅威は、こんなところにも。
工場の倉庫の軒下にできたキイロスズメバチの巣。しかし…。
松原さん
「下に穴があいているじゃない。オオスズメバチに襲われた後だね…」
巣を切り離してみると、大きさは直径30センチくらい。比較的大きな巣ですが…。
「もうね、軽いんですよ。だから中の幼虫とかさなぎとか、皆持って行かれちゃっていて」
500~600匹いたと思われるキイロスズメバチですが、オオスズメバチからの攻撃を受けて壊滅。
繁殖期を迎えたオオスズメバチは、同じスズメバチでさえ襲うなど凶暴化するため、警戒が必要だといいます。
相次ぐ屋根裏の駆除依頼
一方、今年は数が増えているというキイロスズメバチ。気付かない場所から、生活のそばに忍び寄ります。
駆除の依頼があった千葉県野田市に向かいました。
齋藤リポーター
「あー!飛んでいますね!」
田迎さん
「天井裏じゃねえか!キイロスズメバチですね」
松原さん
「出た出た!結構いますね」
田迎さん
「これはいるよ結構。風窓から入っているわ」
屋根の隙間を出入りする無数のハチ。
今年は、屋根裏の巣を駆除する依頼が相次いでいるといいますが、これには長雨の影響があるといいます。
田迎さん
「今年は雨が多くて、9月はほとんど曇りと雨でしょ。今年は涼しいからこういうところ結構多いんですよ。暑かったら、屋根裏は一発アウトだからね。去年・おととしは(暑さで)皆潰れちゃったんだけど、今年は皆生き残っちゃった」
例年は暑さでスズメバチの動きが鈍くなるという屋根裏。しかし今年は涼しく、雨を防ぐこともできるため、スズメバチにとって「絶好の場所」になったといいます。
駆除を依頼した人は次のように話します。
「1カ月前くらいかな。え!ハチだ!と思って。人の出入りあるから。もし誰かにね、刺しちゃったら」
依頼者「ここまで大きいとは」
いつ人を襲ってもおかしくない危険な状態。早速、撤去に取り掛かります。
まずは屋根裏を確認するために、電動ノコギリで天井をカット。慎重に屋根裏へ上がると、巨大化したキイロスズメバチの巣が現れました。
齋藤リポーター
「めちゃくちゃ大きい!」
松原さん
「大きいでしょ」
齋藤リポーター
「大きいですね、これ」
吸引機でハチを捕まえようとしますが、ハンター目掛けて攻撃。
松原さん
「怖いね!耳元で音がすごいんですけど。これもう1000匹いるでしょ」
吸っても吸っても現れるキイロスズメバチ。屋根の外側は…。
ディレクター
「最後のあがきでしょうか。戻りバチたちがたくさん出入りしています」
20分ほど吸い続け、ほとんどのハチを捕獲。袋をかぶせ、いよいよ巣の撤去に。
齋藤リポーター
「かなりノコギリで力強く削らないと、取れそうにないです」
「取れました!取れました!原形をそのまま保ったままハチの巣が取れました!」
作業開始からおよそ1時間。ようやく巣の撤去に成功しました。
巣は50センチを超えるほど巨大化し、ハチの数は1000匹にも及びました。
撤去された巣を見た依頼者は…。
「雨が多かったからね。(巣に)気がつかなかったんですよ。ここまで大きいとはさすがに思わなかったですね」
「(Q.これでちょっと安心?)ゆっくり寝られますね」
松原さん
「ここからはでも、キイロスズメバチとオオスズメバチが残るんですよ。11月半ばくらいまでは、全然飛んでいますので。まだまだ1カ月は警戒が必要ですね」
(2026年10月12日放送分より)
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