
“予算カット発言”が問題視されている簗和生農林水産大臣。13日に始まった予算委員会でも、焦点となっている。野党は、答弁次第では「問責決議案」の提出も視野に入れている。また、簗大臣が大規模水害の千葉県視察を取りやめた。農水行政への影響は。
野党は追及の構え
まずは国会の動きを見ていく。
簗大臣の進退が焦点となる予算委員会は、衆院予算委が13日と14日、参院予算委が16日と19日に行われ、野党は簗大臣を追及する構えを示している。
11日の時事通信によると、公明党は簗大臣の自治体の予算減額を追及し、高市早苗総理大臣の任命責任も問うスタンスだという。また、中道から離党した立憲出身者らが設立した民主改革の会は、衆院予算委で簗氏の進退を質問の柱に据える方針だという。
民主改革の会の小川淳也代表は9日、「真相の究明が第一。そして政治責任をどう取るのか。発言を撤回して済む話じゃない」と話している。
野党は問責決議案を検討
野党は「問責決議案」を検討しているというが、これは一体どのようなものなのか見ていく。
自民党の磯崎仁彦参院国対委員長は9日、「すべての野党の会派から辞任を求めるという話があった。問責決議案提出も辞さずということだ」と話している。
実際に参院野党6党は、簗大臣の問責決議案の提出を検討することで一致した。提出された場合、参議院は与党過半数割れのため可決する可能性もあるという。
問責決議案とは、総理や閣僚の政治責任を明確にするため参院に提出する決議案のこと。決議案自体に法的拘束力はなく可決されても辞任する必要はないが、可決された場合は、野党が国会審議を拒否するなど国会運営に影響が出る可能性があるという。
国民民主党の玉木雄一郎代表は11日に出演した民放の番組で、「(簗大臣が)説明責任を果たせるかどうかを見極める。大きな判断が必要だ」と述べ、衆院予算委の答弁を踏まえて提出の是非を判断する考えを示した。
過去の問責可決閣僚のその後は?
過去に問責決議案が可決した閣僚はその後どうなったのか。
当時の自民党の額賀福志郎防衛庁長官は1998年10月に当時の防衛庁の装備品納入を巡る背任事件の責任を問われ問責決議が可決。翌11月に辞任した。
当時の民主党の仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国交大臣は2010年11月、尖閣問題への対応を問われ問責決議が可決。2人は翌年1月、内閣改造に伴い退任した。
他にも、こういった閣僚たちに問責決議が可決され、数カ月のうちに内閣改造に伴って退任している。
問責決議案めぐり簗大臣「しっかり説明」
野党が問責決議案の提出を検討していることについて簗大臣は13日朝、閣議後に会見し、「国会が決めることに立場上申し上げることはできないが、引き続きしっかりと説明を尽くし、真摯に対応していきたい」と述べた。
農水省に「簗大臣お支えチーム」発足
こうした問題を支えるチームが作られたことも分かった。それが「簗大臣お支えチーム」だ。
農林水産省内に、法律的な論点を整理し、国会答弁や報道対応を強化するチームができているという。省内からは「本来の業務か」との疑問の声も出ている。
これについて、簗大臣は13日朝の閣議後の会見で、「一義的には私のスタッフが対応しているが、国会対応・大臣としての職務に関し、対応にあたってもらっている職員もいる。負担をかけていることもあり申し訳ない」と陳謝した。
被災地・千葉への視察とりやめ
簗大臣は、大規模水害のあった千葉県の視察を検討していたが取りやめた。
千葉県の農業被害について見ていく。
細野豪志防災担当大臣は11日、「生活ができない状態になっている方もたくさんいると思う。できる限り柔軟に対応する」と述べ、政府は9日、千葉豪雨など一連の大雨災害を激甚災害に指定することなどを表明した。
千葉県が発表した、8月の千葉豪雨による被害額は、農地・農業用施設が約68億8900万円。農作物等が約7億3000万円など、合計で約82億8000万円の被害が出ている。
被災した農家は「資材高騰に我慢し続けてきたが、今回の被害で心が折れそうだ」と話している。
そんななかで、簗大臣は今週、千葉県の視察を検討していたが取りやめた。
視察キャンセルに地元農家は
視察キャンセルを地元農家はどう思っているのか。
農水省は先月24日までに、被災地に被害把握や早期復旧を支援するチーム「MAFF-SAT」として49人の職員を派遣した。チームは広範囲の農地が冠水した千葉県の印旛沼などの対応策について協議している。
簗大臣の視察キャンセルに、千葉県のコメ農家の小倉毅さんは「農水大臣はいち早く来て被害状況を把握して特別予算を組むなど対策を取ってほしい。自分の火消しばかりで何のために大臣になったのか。(地元農家は)平均70歳という状況のなかで、みんなもう折れてしまっている」と早期の支援の必要性を訴えている。
関文科大臣が議員会館で政治資金パーティー
高市政権では、他の大臣にも新たな報道が出ている。それが関芳弘文部科学大臣だ。
関大臣は2024年6月、「関芳弘政経バイオフォーラム」を議員会館内の事務所で開催し、81万円の収入があったという。政治資金パーティーを議員会館で開催することは衆院の内規で禁止されている。
関大臣はこの点について13日朝、「衆院事務局に確認したところ、開催が禁止されている旨の説明を受けた。今後このようなことがないよう猛省し、十分に注意していく」と述べた。
(2026年10月13日放送分より)
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