
北海道新聞の記者がロシアに「スパイ容疑」で拘束された事件で、日本側は人道的な配慮などを申し入れました。ロシアはなぜ、記者を拘束したのでしょうか。
記者に「スパイ容疑」
男性記者の拘束に向かう様子だとする動画です。FSB=ロシア連邦保安局が公開しました。
部屋に踏み込んだ捜査員が記者に告げたのは「スパイ容疑」です。FSBが拘束したとするのは、北海道新聞・極東ユジノサハリンスク支局の特派員。
「スパイ容疑」とはどういうことなのか、ロシアの主張は。
ロシア連邦保安庁 捜査員
「日本の情報機関の指示を受け、クリル諸島(北方領土と千島列島)からの特別軍事作戦への動員兵と志願兵に関する情報を収集し、日本の関係機関に提供しようとした」
記者が、日本の情報機関からの指示でウクライナに派兵される人数を調べていたとしていますが、明確な証拠は示していません。
茂木外務大臣
「ロシア当局に対して速やかな情報提供を求めるとともに、事実関係を確認するとともに、人道的な配慮、公正公平な取り扱いについて申し入れを行っている」
ロシアはなぜ拘束?
ロシアで記者が「スパイ容疑」をかけられ、逮捕されるのは初めてのことではありません。2023年には、ウォール・ストリート・ジャーナルのアメリカ人記者が「CIAの指示でスパイ行為をした」としてFSBに拘束され、禁錮16年の判決を受けました。
その後、身柄交換で解放されたものの、裁判はわずか3日間、非公開で進められました。
今回、日本の記者を拘束した背景には何か狙いがあるのでしょうか。
ロシアの地域情勢に詳しい
慶應義塾大学 廣瀬陽子教授
「今、ロシア、戦況があまりよくない。特に今年に入ってインフレがひどくなり、経済状況もどんどん厳しくなっている。ロシアが知られたくない情報を外国メディアに握られたくない」
ロシア外務省は「ロシアに対する敵対的行動を放棄するよう日本政府に求める」とするコメントを発表しています。
「ロシア側がこの事件を単なる刑事事件ではなく、日ロ間の政治問題として位置付けている。非常に深刻。日本に対するメッセージ・挑戦であると考えている」
ロシア当局は記者をモスクワに連行して逮捕。モスクワの裁判所は少なくとも2カ月の勾留を認めたといいます。
(2026年10月14日放送分より)
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