■一律禁止ではなく「親が一緒に見る」…過激な表現とどう向き合うべきか
では、過激な表現や偏った価値観を含むコンテンツに子どもをどう触れさせ、どう向き合うべきなのか。
渡辺氏は、問題は現代の漫画に限らないと指摘する。昔からある定番の絵本や童話にも、ジェンダー観の偏りは潜んでいる。「『シンデレラ』のように王子様に迎えに来てもらって幸せにしてもらうとか、『白雪姫』のように同意なくキスされてしまうとか、ツッコミどころの多いものが幼い頃から読み聞かせられ、価値観が刷り込まれていく危うさがある」と警鐘を鳴らす。
その上で渡辺氏は、メディア研究の観点から対策を提示した。「子どもに与えるメディアの悪影響を最小限にする手段として言われているのは『親が一緒に見る』こと。『こんなことは現実には許されない』『こうなれば実際にはみんな傷つく』と親が都度話しかけることで、メディアの世界にのめり込もうとする子どもを現実に引き戻す効果がある」と述べ、コンテンツをただ遠ざけるのではなく、親の対話による介入が重要だと語った。
これに対し、実際に子育て中の堺さんも、すべてのコンテンツを事前に親がチェックして管理することの難しさを吐露する。「レーティングや自分自身の経験を参考にしているが、自分が過去に見てきた作品でも、親の視点で見直すと女性の権利を侵害するような表現が含まれており『まだ早かった』と感じることがある」と、親になってからの感覚の変化を語った。
それでも、いずれ親の目の届かないところで子どもが様々な情報に触れる時期は必ず来る。堺さんは「見る・見ないを私たちが決め続けるものではない」とした上で、「『本当にそうなのかな』『現実ではどうなんだろう』と、子どもたちが自分で考えられるような力を育んでいってほしい。社会の教育もそういう風に進んでほしい」と語り、子ども自らがメディアを読み解く力を養うことの大切さを訴えた。
(『ABEMA Prime』より)
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