こうした関係性について、犯罪心理学者の出口保行氏は「心理学の中では、こういう事例は結構ある。『共依存』と言う人もいる。お互いにお互いを必要とする。だから、何かネガティブなこと、否定的なことがあっても、それをなかったことにしてしまおうとする現象が1つはある」と言及。
その上で、「これが始まると、DVというのは、どちらかが悪いという支配・非支配の関係性が確実に成り立ってしまう。支配している側は、自分が思い通りにならないことに対して攻撃行動で相手に対して暴力を振るう。これの繰り返しになる。ただ、そのあとすぐに『ごめんね』となる。そう言われた本人は、そんなことはされたけども、やっぱり私のことを愛しているんだ、俺のことを愛しているんだというように、基本的に勘違いをどんどんさせられるというのが、こういう世界では一番多いパターンになる」と説明。
さらに、「この共依存というのが始まると、とにかくお互いがいなければどうにもならないという関係性ができてしまう。だから、そこで相手を失うことに対して非常に恐怖を感じてしまう。だから、周りの人から見ると『そんなのやめなよ』という話に当然なるが、そうなっていかない。もっと泥沼に落ちていく」と語った。
また、被害者側の心理にも注目して、「今回の場合は女性が被害を受けた方が多いのかもしれないが、被害を受けた方の女性というのは、基本的に何が起こっているのかというと、『学習性無力感』というのが発生する。この学習性無力感は、結局何をしても無駄と自分で思ってしまうこと。要はいくら抗ったところで、いくら泣き叫んだところで、いくら何をしたところで、どうせ相手には通じない、どうせ相手は分かってくれない、何したって意味がない、無駄なんだと思ってしまう。この学習性無力感というのが始まってしまうと、ドメスティックバイオレンス(DV)はもう泥沼にはまっていく。誰も止める人がいないわけだから。それが行き着いた果てが、今回の事件に繋がっているのかなという気はする」との見方を示した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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