中国の狙いはレアメタル?完成から12年…中朝国境“開かずの橋”が開通

中国の狙いはレアメタル?完成から12年…中朝国境“開かずの橋”が開通
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中国と北朝鮮を結ぶ“新たな橋”が15日に開通しました。ですが、この橋は2014年に完成していたもの。なぜ12年の時を経て開通することになったのでしょうか。

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完成から12年 物流増につながるか

華やかに装飾されたトラック
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けたたましいクラクションが開通を祝福。華やかに装飾されたトラックが橋を彩ります。

規制線
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12年間止まっていた時を刻み始めた、新たな大動脈。期待の表れか、中国側では地元住民が集まりすぎて規制線が張られるほどです。

男性
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男性
「十数年間ずっと“開通する”と言われていたが、閉じたままだった。とてもうれしいです。言葉で言い表せない感じです」

新鴨緑江大橋
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名前は新鴨緑江大橋。中国の丹東と北朝鮮の新義州(シニジュ)を結ぶ2つめの橋です。上流にあるもう1つの橋が抱えている問題を解決すると見込まれています。

上流の橋
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上流の中朝友誼橋は車道が1本しかなく、どちらか一方から車両が渡っている時、もう片方は待っていなければいけません。

橋待ち
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当然“橋待ち”するトラックが出てしまい、運搬できる貨物の量に限界が出ていました。新たな橋は、車道が片側2車線ずつあります。単純計算で物流能力は4倍に上がることになります。

関係に変化…中国が北朝鮮“重視”

12年前に完成していた、この橋。こんな便利なものがなぜ10年以上も閉じられていたのでしょうか。当時、北朝鮮が置かれた情勢をみると答えが見えてきます。

金正恩氏
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金正日総書記が亡くなり、金正恩氏が指導者の座を引き継いだのが2011年。まだ30歳に満たない時だと言われています。正恩氏は権力を掌握するため、党や軍の幹部たちの排除を始めました。代表的な事例が、叔父であり、党のナンバー2だった張成沢(チャン・ソンテク)氏です。

張成沢(チャン・ソンテク)氏
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中国との“パイプ”役だった張氏を粛清したことで、中朝関係は一気に悪化。橋が完成したのはそんな時でした。

慶応義塾大学 礒崎敦仁教授
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慶応義塾大学 礒崎敦仁教授(※崎=たつさき)
「張成沢氏が処刑されてから、金正恩国務委員長が一貫して『輸入病』というものを戒めてきた。“貿易は重要ではあるが、中国からの輸入に頼ってはいけない”北朝鮮の基本は自主路線、経済は自立経済。どうしても足りないものだけ対外経済、輸出入をするという考え方」

6度目の核実験
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さらに、中国の制止を振り切り、北朝鮮が核開発を推し進めたことも関係悪化に拍車をかけていきます。しかし、ここ数年でその状況は様変わりしました。ロシアと北朝鮮が急接近。軍事協力のパートナーシップを結び、ウクライナ侵攻に兵士や武器弾薬を送り続けています。これまで鉄道でしか結ばれていなかった国境には、先月初めて橋が完成し、陸路での結びつきも強まりました。

慶応義塾大学 礒崎敦仁教授
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慶応義塾大学 礒崎敦仁教授
「北朝鮮は中国に常に警戒心を持っているように見える。4年半前にロシアがウクライナを侵攻して以降、北朝鮮がロシアに抱きついて、今のロ朝同盟に結びついている。中国がかたくなに北朝鮮に強硬姿勢をとっていても、朝鮮半島問題、北朝鮮問題にコミットできなくなる。今年は習近平氏が初めての外遊先に平壌を選ぶほど、北朝鮮を重視した。全体像としては、北朝鮮の地位がロシアに対しても上がった。それによって中国を振り向かせることができた。中国に対しても北朝鮮の地位が上がった」

中国としては、北朝鮮への影響力を保持しておきたいという思惑。北朝鮮としては、中国だけに依存しない環境が作れつつあるという自負。それらが結びつき“開かずの橋”の開通に至った形です。

中国 狙いはレアメタル?

レアメタル『タングステン』
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今後、北朝鮮には大量の生活物資が。中国には、レアメタル『タングステン』の輸入拡大が見込まれています。タングステンは、兵器や半導体製造にかかせない鉱物で、北朝鮮は生産量世界3位を誇ります。国連の対北朝鮮制裁品目から外れている抜け穴とも言われ、中国にとっては希少価値の高い資源を囲い込むチャンスです。

慶応義塾大学 礒崎敦仁教授
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慶応義塾大学 礒崎敦仁教授
「中朝関係が中長期的に安定して推移するかは分からない。ここまで開通しない期間が長い中でスタートしたわけですから、中朝関係は非常によい状況に一気に回復したと見るべき」

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