
日本列島への影響が懸念される台風30号。今年は海面水温が過去最高となっていて、専門家は、冬にかけても台風に警戒が必要だと警鐘を鳴らしています。
(サタデーステーション10月17日OA)
世界で猛威振るう“異常気象” 史上最高の海面水温
(チリ・サンティアゴ 8日)
街の中を流れる土石流。たくさんの車が流されています。南米チリの首都・サンティアゴでは先週、76年ぶりの記録的な大雨の影響で、土石流が発生。
(チリ・サンティアゴ 14日)
さらに、激しい雷雨のなか、ひょうが街を襲い、一時、4万棟を超える停電が発生しました。
(米・フロリダ州 9日)
アメリカでは先週、観測史上最も遅く発生した第一号のハリケーンが上陸しました。被害が各地で発生し少なくとも6人が死亡。
(ブラジル・アマゾン川流域 12日)
ブラジルのアマゾンでは、大規模な森林火災が発生。当局は非常事態を宣言しました。
三重大学大学院 立花義裕 教授
「これはもうほとんど全てがスーパーエルニーニョで説明できる」
異常気象に詳しい三重大学大学院の立花教授は、今年は史上最大規模の「スーパーエルニーニョ」が発生しているといいます。
三重大学大学院 立花義裕 教授
「(ペルー沖の海面水温が)平年に比べて2℃ぐらい高ければ、スーパーエルニーニョと言うんですが、今年は4℃以上高い。だから今年起こっているスーパーエルニーニョは観測史上1番です。さらにこれから強まっていくというふうな予測になっている。海面水温が高い状態がずっと今でも続いているので、だから今でも台風が発生する」。
15日、日本のはるか南で台風30号が発生しました。平年の台風の発生数が25.1個という中で30号が発生したのは2013年以来13年ぶりのことです。
(フィリピン・レイテ島 2013年11月)
13年前の台風30号は、フィリピンに上陸し、多数の死者を出しました。
「台風30号」が発達中 “すべての軌跡”から見る 今年の特徴
今回の台風30号は、この後、発達しながら西に進み、来週後半以降は日本列島に影響が出る可能性があります。
今年最初の台風は、7年ぶりとなる1月にフィリピンの東の海上で発生しました。その後、2月、3月、4月、5月と毎月、台風が発生。6月には、今年初めて台風が上陸しました。各地で記録的な大雨となり、関東では約114万人に避難指示が出されました。6月は台風8号も上陸。その後も台風は発生し続け、8月、今年3度目となる台風が上陸しました。
三重大学大学院 立花義裕 教授
「一番特徴的なのはこの台風の15号ですね。普通は台風っていうのはこう動きますよね。時計回りなんですが、これは全く逆ですよね。このような台風って過去はまずない」
茨城県への台風上陸は、気象庁が統計を取り始めた1951年以降、初めてです。8月は、ひと月に10個以上の台風が発生するという60年ぶりの異常な事態となりました。9月は発生した3つの台風すべてが日本に接近。
三重大学大学院 立花義裕 教授
「台風24号、これもすごくて。沖縄に来たと思ったら、またグルグルグル回ったんですよ」
次の台風25号では、千葉県で堤防の決壊や、道路の冠水などで多くの車両が被災。他にもインフラや農業、住宅にも深刻な被害をもたらしました。
「秋台風」の脅威 冬も発生警戒か 高い海面水温「夏より発達しやすい」
10月に入り、すでに4つ台風が発生していますが、今年の「秋の台風」はどうなるのでしょうか?
三重大学大学院 立花義裕 教授
「台風というのは、海の温度が高温であればあるほど、水蒸気いっぱいもらって発達するので、11月も12月もスーパーエルニーニョの年なので、当然台風は発生すると思う」
「秋の台風」として記憶に残るのが2017年の台風21号です。「超大型」で「強い勢力」で本州に上陸しました。さらに、その2年後の台風19号も「強い勢力」を保ったまま上陸し、甚大な被害をもたらしました。
三重大学大学院 立花義裕 教授
「秋の方が夏よりも、台風は発達しやすい。それは秋の方が海面水温が高いんですよ、夏よりも。海の温度は徐々に徐々に上がっていくので。スーパーエルニーニョは、もっともっとこれから強まるといわれています」
ただでさえ発達しやすい「秋台風」が、スーパーエルニーニョでさらに発達する恐れがあるといいます。
冬は大雪警戒へ エルニーニョ影響で世界が「より異常に」
冬も注意が必要です。これまで、スーパーエルニーニョ現象が発生した年の冬は、暖冬傾向になりながらも、年明けに大雪となることが相次いできました。
三重大学大学院 立花義裕 教授
「(冬の)水温が高いということは暖冬になると思う。冬も水蒸気が多いんです。それはひとたび寒気がドーンと来るときにより重たい雪が降ります。重たい雪のドカ雪が降るから、同じ例えば10cm降ったとしても、昔の10cmより重たい。だから、より何かあったときの被害が大きいと思う。これから来る秋の後半、冬にかけてはより異常な気象が世界中で起こる可能性が高まっている」
