銀座や原宿で発見!東京の化石 地下鉄工事中にゾウ発掘 銀座&丸の内にイルカ泳ぐ?

銀座や原宿で発見!東京の化石 地下鉄工事中にゾウ発掘 銀座&丸の内にイルカ泳ぐ?
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 過去の地球の姿を知る大切な手掛かりとなる化石。実は東京都心でもたくさん見つかっています。ホタテにイルカまで、今の東京からは想像しにくい化石も調査しました。

【画像】東京を代表する化石“トウキョウホタテ”

地下鉄工事が掘り起こしたナウマンゾウの生態

「然見つかったものがほとんど」
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 高層ビルが立ち並び、地下鉄が網の目のように走る巨大都市・東京。現代を生きる私たちが当たり前のように行き交うその足元深くには、想像もつかない太古の記憶が静かに眠っています。

 千代田区の日比谷図書文化館で開催されていた展覧会「発見された東京の化石」では、およそ250万年前の更新世から現代に至る地層から見つかった貴重な標本が一堂に集められました。(10月18日(日)まで)

日比谷図書文化館学芸員 濱口皓さん
「地球の歴史の46億年の中で見ると、更新世と完新世という大体250万年前くらいから現代までの中で見つかっている化石です。都内の場合ですと、ビルの建設ですとか地下鉄の工事、偶然見つかったものがほとんどになります」

 展覧会場に入ると、まず目を奪われるのがナウマンゾウの化石群です。中央区の都営新宿線・浜町駅を建設する際、地表面からマイナス22メートル、およそ15万年前から12万年前の地層から、約100点もの骨が発見されました。

ナウマンゾウの化石
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濱口さん
「ケースの中はナウマンゾウの化石、全部本物なんですが、中央区の都営新宿線の浜町駅をつくる時に見つかった資料になります」

額の部分の骨
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 発見された骨の中でもひときわ珍しいのが額の部分の骨で、断面を観察すると蜂の巣のような「ハニカム構造」になっています。頭を少しでも軽くするために進化した構造とされ、これらの骨をもとに会場のレプリカも作られています。

 平べったい頭骨や、大きな板状の歯がついた下あごの骨など、生きていた当時の姿をリアルに捉えることができるこれらの化石は「浜町標本」と呼ばれています。調査を進めたところ、少なくとも3体分のメスの骨であることが判明しました。

原宿でも発掘
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 そして、都内で見つかったナウマンゾウは浜町だけにとどまりません。中央区をはじめ、港区や千代田区でも見つかっています。昭和46年には、渋谷区の東京メトロ千代田線・明治神宮前駅近くの神宮橋の真下から、ほぼ丸々一頭分に相当するオスの骨が発掘され、「原宿標本」と名付けられました。

化石が物語る海の記憶

イルカの化石
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 都心の地下から現れるのは、陸の巨大動物だけではありません。千代田区の丸の内二丁目や中央区銀座の地層からは、先端の尖ったイルカの骨が見つかっています。きらびやかな一等地の地下から海の生き物が見つかる背景には、東京のダイナミックな環境変化がありました。

約7000年前の関東南部
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濱口さん
「かつては東京にも海の下に沈んでいるエリアがありました。大体、8000年前~4000年くらい前まではこの辺りも海が広がっていたと思われます。今よりも海面が高い時期に海の中で死んでしまったイルカが化石として地層から見つかっていると思われます」

セイウチの化石
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 さらに大きな学術的謎を秘めているのが、昭和47年に文京区の東京メトロ有楽町線・護国寺駅の工事現場から出土した骨です。その正体は、本来であれば北極圏などの冷たい海に生息する「セイウチ」でした。日本列島周辺に海が広がるのは基本的に温暖な時期であるため、極寒の地に暮らすはずのセイウチがなぜ東京にいたのか、多くの謎に包まれています。

濱口さん
「海が広がる時期というのは、実は暖かい時期になるんですね。寒い所にすんでいるセイウチがいるというのが、なかなか謎が多くてですね。もしかすると、100万年くらい前のものすごく古い資料かもしれないです。極寒の護国寺駅の時代があったのかもしれないですね」

東京代表「トウキョウホタテ」

 かつて海であった東京都心の地下には、貝の化石も膨大に堆積しています。オフィス街としてにぎわう有楽町周辺では、地面からわずか5メートル下におよそ6000年前の広大な貝層が存在します。

約6000年前の本物の地層が見られる
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 会場に展示されている地層のはぎ取り標本からは、密集した貝殻に混ざってカニの爪が確認できるほか、アナジャコなどが掘った巣穴に別の土が入り込んでできた「生痕化石」も明瞭に観察できます。都内にはさらに古い10万年前や20万年前の貝層もあり、絶滅種も含まれています。

トウキョウホタテ
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濱口さん
「約1万2000年前には絶滅している“トウキョウホタテ”という貝の化石です。各都道府県で、代表の化石というのがあるのですが、東京を代表する化石がこの“トウキョウホタテ”になります。見つかっているのは千葉県や茨城県の方が多いと言われていますが、この資料は有楽町で発見されたものなので、間違いなく東京産のトウキョウホタテになります」

一般的なホタテと比べると…
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 明治39年に命名されたトウキョウホタテは、現代の一般的なホタテに比べて縦に入っている筋の数が少なく不規則で、温暖な浅い海を好んでいたとされています。

皇居深くに眠る貝の正体

昭和天皇と香淳皇后も現場をご視察
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 一方、展示の一角には皇居の敷地内から発掘された興味深い貝殻も並んでいます。昭和24年の調査では昭和天皇と香淳皇后も現場をご視察された由緒ある資料ですが、濱口さんは意外な事実を指摘します。

濱口さん
「皇居の中から見つかった貝になるのですが、これは、化石とは言わなくてですね…」

化石じゃない貝?
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 土の中から掘り出された貝でありながら化石と呼ばない理由は、それが自然に堆積した生物の遺骸ではなく、大昔の人類が食べた貝殻を捨てて積み上がった「貝塚」、すなわち人間生活の跡である「遺跡」だからです。

 私たちが日々歩くアスファルトの数十メートル下には、巨大なナウマンゾウが闊歩し、イルカやセイウチが泳ぎ回る豊かな海が広がっていました。工事現場から偶然届けられた化石たちは、めまぐるしく姿を変える大都市の地下に、悠久の時間が確かに息づいていることを今も静かに物語っています。

(「グッド!モーニング」2026年10月8日放送分より)

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