
秋雨前線などの影響で東北や北陸では局地的に激しい雨が降りました。台風30号の影響も懸念されるなか、「地球上最悪の侵略植物」が東京でも繁殖していることが明らかになりました。
【画像】葛西臨海公園で発見 特定外来生物「ナガエツルノゲイトウ」
激しい雨で冠水も
北陸では朝から局地的に強い雨が…。石川県金沢市では1時間に22.5ミリの強い雨を記録。金沢市や輪島市で「レベル3大雨警報」が発表されました。(※現在解除)
東海でも雨脚が強まり、市街地にある小学校の前の道路が冠水。
大型で非常に強い台風30号は今後北上し、来週にも九州に近づく恐れがあります。
「最悪の侵略植物」東京で繁殖
大雨の影響で、東京では水辺に異変が起きています。
番組の取材班は、東京湾に面する「葛西臨海公園」へ。
葛西臨海公園 松井映樹公園長
「大雨の後にナガエツルノゲイトウが、茎がいっぱいからまった状態のものが、この辺りや護岸に点々と打ち上げられていた」
園内の海岸で発見されたのは、特定外来生物の「ナガエツルノゲイトウ」です。南米原産の水生植物で、そのすさまじい繁殖力から「地球上最悪の侵略植物」とも呼ばれています。
全国各地で繁殖が確認されていて、農業用の用水路を覆い尽くすなど、被害が相次いでいます。
厄介なのは、葉や茎、根の断片が拡散しただけで、あっという間に再生して繁殖を拡大させていくことです。
葛西臨海公園では8月と9月にナガエツルノゲイトウを確認。東京湾から大量に流れ着いたとみられます。
公園ではナガエツルノゲイトウが流れ着くたびに職員が除去して処分していますが、今月8日には隠れていた茎から芽や根っこが生えてきているのを確認しました。
松井公園長
「実は貴重な植物がたくさん生育している。ナガエツルノゲイトウが定着しないように見ていきたい」
荒川河川敷にも…
東京湾に面する「葛西臨海公園」は、東京の下町を流れる「荒川」の河口に位置しています。
河口から約5キロ上流の荒川河川敷にもナガエツルノゲイトウが繁殖していました。
荒川クリーンエイド・フォーラム
今村和志さん
「(Q.これもナガエツルノゲイトウ?)そうですね。一回川に流れてきた。満潮になってコンクリートの上に乗った。コンクリートに土がたまっていたので、そのまま定着して広がってしまった」
「(Q.地上でも広がっていく?)地上でも当たり前のように広がってしまう」
4カ月前に同じ場所を取材した時には、コンクリートの角の部分にしか繁殖していなかったのが…。
今村さん
「6月はここだけだったが、だんだん下流側にも広がってきているのが分かる」
「(Q.今後の懸念は?)9月のように大雨が続くとナガエツルノゲイトウがどんどん増えていって、さらに雨で水流が増えて、ちぎれた島状の一部が流れていく」
荒川を流れるナガエツルノゲイトウを捉えた映像です。画面右側が海につながる下流ですが、満潮になると川の水が上流へ逆流する現象が起きます。その流れに乗って「侵略植物」が移動していきます。
今村さん
「1回東京湾のほう(下流)に出るが、満潮になると上流に。行ったり来たりするうちに、どんどん拡散して荒川の至る所に増えてしまうのを懸念」
国土交通省は今月8日、荒川沿いの別の場所でもナガエツルノゲイトウを確認しています。
さらに、20日、江戸川の支流「坂川」でもナガエツルノゲイトウを確認。すぐに駆除したといいます。
田んぼや水路に拡散
千葉県では、台風の大雨で堤防が決壊した印旛沼の周辺で、田んぼや水路にナガエツルノゲイトウが拡散しています。
印旛沼土地改良区 小倉経之さん
「なかなかすぐには枯れる植物ではない。このまま放置すれば来春はすごく大変な話になる。冬のうちに除去しないといけない。なかなか農家も個人でこれだけの処分をするのは大変な作業になるので行政の力が必要」
流出したナガエツルノゲイトウは、川を通じて海に至る恐れがあると専門家は指摘します。
ナガエツルノゲイトウの生態を研究
甲南大学 今井博之教授
「河川から流出した茎の断片が海岸に漂着する可能性はある。海外の発表では海水に近い塩分濃度でも一定期間生存すると報告されている。ただ海を実際に漂流して定着するかのデータはまだない。茎の断片から再生できる植物なので、これまで生息していなかった場所に定着する可能性はある」
(2026年10月20日放送分より)
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