
iPS細胞を使った世界初の移植手術を受けた女性が会見で喜びを語りました。山中伸弥教授が作製に成功してから20年、待望の実用化です。
50代女性の心臓にシート
先月29日、大阪の病院で重い心不全の50代の女性患者に移植手術が行われました。
白っぽく見えるのが、iPS細胞から作製された心筋細胞シート「リハート」です。研究や治験の段階ではなく、保険適用で使われたのは世界初です。
大阪大学 澤芳樹名誉教授(執刀医)
「2006年に山中先生が樹立され、いよいよ実用化に入った。大きな意味では最初の一歩」
山中伸弥教授が世界で初めてiPS細胞の作製に成功してから、20年後の実用化です。
ぴくぴくと動く薄いシートが「リハート」。iPS細胞から作成した心筋細胞を直径4センチほどのシート状に加工したもので、心臓の表面に貼り付けることで血管の再生を促し、機能を回復させるというものです。
患者は、術後2日目には歩行を含めたリハビリを開始。22日に退院するということです。
iPS心筋シートの手術を受けたAさん(50代)
「深呼吸が深く、すごく深くできるようになった。(今後)犬の散歩に行きたい。思いっきり走りたい」
今後は本承認を得る必要
今回、厚生労働省は条件付きで販売を承認したもので、今後7年以内に安全性や有効性などを検証し、国から本承認を得る必要があります。
19年前、山中教授はこう語っていました。
「後でがんができてしまったとか、そういうことになると非常に問題がありますので、再生医療の応用は、かなりまだ慎重にやらないと」
当時こう話していましたが、再生医療に詳しい藤田医科大学の八代嘉美教授はこうみています。
「当時、山中先生が言っていたような危険性をもった細胞は、はじくことはできるようになっている。山中先生にも会ったけど、移植をした後、10年20年は安全性がどうかもまだ見なきゃいけない。長期の安全性を確立していくのは、並行して走らなければ」
実用化 今後の課題は?
いよいよ実用化にたどり着いたiPS細胞。今後の課題は?八代教授に聞きました。
「登山で言うなら、まだ3合目。細胞は生き物なので、安定的にいつも同じように作れるか」
澤名誉教授
「(Q.山中伸弥先生と何かやり取りはあったか?)手術が終わった日にメールで報告したら『良かったです』『うれしいです』と返事をいただいた」
「今、治療法のない、既存の治療ではこれ以上治らない方に一刻も早く次の一手として普及して、一人でも多くの人を助けたい」
(「グッド!モーニング」2026年10月22日放送分より)
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