“隠れ空き家”突然の倒壊で住民困惑 「前からミシミシと…」 法律上の問題は

“隠れ空き家”突然の倒壊で住民困惑 「前からミシミシと…」 法律上の問題は
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 壁が崩れて中まで見えている状態になっているのは、大阪市内にある空き家です。今月、2度にわたって倒壊し、目の前の道路を塞いでいます。崩れる前は20年以上誰も住んでいない家だったのですが、法律上は空き家には当たらない隠れ空き家という建物でした。

【画像】倒壊した空き家が目の前に…窓から見えるぶら下がったエアコンの室外機

空き家倒壊で住民困惑

倒壊した空き家
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 番組が向かったのは大阪市の中心部にほど近い生野区。住宅がひしめき合う通りの一角には、衝撃の光景が…。そこには倒壊した空き家がありました。

 こちらは長屋でその一部の建物ですが、はりが剥き出しになっています。2階には椅子も電気もあり、時計もかかったままの状態になっています。

 家具や椅子がそのままの状態で置いてあり、かつて誰かが住んでいたことがうかがえます。

 階段はむき出しとなり、2階は原形をとどめていません。一体、何が起きたのでしょうか?住民に話を聞くと…。

近隣住民
「ガーッて崩れてきたんですよ。前の壁が(道路に)落ちて、道をふさいでいる」

エアコンの室外機はぶら下がり…
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 倒壊した2日後の現場の様子では、建物の外壁が崩れ落ち、道路ががれきで埋め尽くされています。

 倒壊した空き家の前に住む住民は、次のように話しました。

「もう(当時は)地響きがすごくて。キッチンなんですけど、目の前だから見えるんですよ」

窓から見えるぶら下がったエアコンの室外機
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 実際に、家の中から見てみると…。エアコンの室外機はぶら下がり、太い木材も折れてしまっています。

 3階部分は斜めに傾いており、今にも崩れそうな状態になっています。

「信じられないです、目の前だから」

緊急対策するも…

倒壊直前に、大きな異変
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 家は倒壊する直前、大きな異変が起きていたといいます。

近隣住民
「前から気になって仕方がない。ミシミシいうし…」

近隣住民
「1週間くらい前かな。雨と風でガタガタきて…」

倒壊した日も、現場周辺では雨
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 倒壊した日も、現場周辺では雨が降り続いていました。

倒壊した空き家の前に住む住民
「ずっと雨ざらしで廃墟みたいな感じ。原形はとどまっていなかった」

緊急の対策を行っていたが…
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 1日には、「空き家が崩れそうだ」と住民から通報を受けた消防隊が駆け付け、崩れかけていた壁の一部を取り除くなど、緊急の対策を行っていました。

3階部分も…
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 しかし、その3日後に空き家が倒壊。倒壊した当時、3階部分はまだ傾いた状態でしたが…今回現場に訪れると、その部分も崩れていました。

近隣住民
「『やばいな、やばいな』と言っていたら崩れた」

近隣住民
「時間の問題だとは聞いていたが、思っていた以上に早く崩れた」

20年前から空き家に

 倒壊した空き家は、20年前から空き家になっていたといいます。

近隣住民
「20年から30年弱になるんじゃない?」

近隣住民
「ご主人と奥さんが亡くなって。娘さんがたまに来たりしていたんだけど、もうどっかに住んでいるだろうから。なかなか入らないよね」

両親が亡くなり、その子どもが訪れなくなったことで…
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 近隣住民によると、元々は家族が住んでいましたが、両親が亡くなりその子どもが訪れなくなったことで“空き家”に。

 4年前の写真を見てみると、外壁に大きなひびは見られず、倒壊の恐れはなさそうですが…。

近隣住民
「(崩れる直前も)見た目はそんなに極端にゆがんでいるとかはないけど、家自体が完全にひしゃげてしまって。ここ崩れるんじゃないかって…」

実は“隠れ空き家”

“ある問題”が浮上
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 完全に倒壊してしまった空き家。この空き家が倒壊したことで、ある問題が浮かび上がってきました。

 20年以上人が住んでいないにもかかわらず、なぜ空き家の場合に行政が行う指導や勧告といった措置がとられなかったのか?

いわゆる“隠れ空き家”だった
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 実はこの空き家…法律上では空き家にあたらないいわゆる“隠れ空き家”だったのです。

 市に問い合わせると…。

“空き家法”を適用できなかった理由
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大阪市担当者
「市民の通報があって調査はしていたが、一部居住の『長屋』ということになるので“空き家法”を適用できなかった」

長屋はいくつかの住居をまとめて一つの物件とするため
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 今回倒壊した建物は「長屋」と呼ばれる複数の住居が連なって、壁などを共有して建てられた集合住宅。長屋はいくつかの住居をまとめて一つの物件とするため、一部が空き家でも他に人が住んでいる場合、法律上は空き家には当たらないといいます。

 今回の長屋は4軒あるうちの3軒は居住者がいる状態。倒壊した家には人は住んでおらず“隠れ空き家”となっていたのです。

 崩れた空き家の所有者は、今回の事態を受けて…。

近隣住民
「(所有者から)すみませんでしたっていう形で。こういう形で(説明は)いただいたような気はします」

所有者は…
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 所有者は倒壊の直後、市から連絡を受け、道路に散乱したがれきを撤去、現在は倒壊した家屋の解体工事を進めているといいます。

 解体業者に話を聞きました。

「ずっと雨漏りしていて、それが蓄積されて木が腐って。普通は重機でいきなり潰せるところが、手で切りながら潰していくので」
「(Q.通常の規模の解体と倍くらい時間や手間もかかる?)かかります」

 そして話を聞いていると…少し風が吹いただけでも、かなり下に木が舞いました。

「住んでなかったら傷みが早いみたいですね」

空き家数が多い地区

倒壊した“隠れ空き家”の近くには、別の倒壊寸前の空き家
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 今回倒壊した“隠れ空き家”のすぐ近くには、先月番組で取材した倒壊寸前の空き家があります。

 かなり朽ちた状態で、そのままになっています。屋根の部分、残された屋根裏のシートが風で揺れています。もう少し強い風が吹くと吹き飛びそうです。

 外壁がなくなり、崩れかけたままの状態が続いていて、雨ざらしのため、柱は完全に腐り、木材や屋根の一部が風で揺れていました。

生野区では、およそ4軒に1軒が空き家
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 生野区では空き家数が多く、およそ4軒に1軒が空き家と、全国平均を上回っています。

女性
「(空き家)多いんじゃないかな。他にも近所を通っていたら見る。この辺の地域は特にそうなんじゃないかな」

男性
「(生野区は)おコメ屋さんでも酒屋さんでも、2代目の人ができない。子ども1代で終わってしまう。子どもたちはみんな、よそに住んでいるから帰ってこない。そうしたら空き家になる」

(2026年10月23日放送分より)

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