プロ野球・巨人の新しい監督に松井秀喜氏(52)が就任することになりました。「新たな黄金時代をスタートしたい」。会見では笑顔を見せながら、恩師である長嶋茂雄さんへの思いも語りました。
監督オファー時の心境は
「皆さん、こんにちは。来季より巨人軍監督に就任することになった松井秀喜です。これからジャイアンツが新たな黄金時代が訪れるよう、きょうここからスタートしていきたい」
野球界のスーパースター・世界の松井秀喜さんが帰ってきました。突然、飛び込んできたこのビッグニュースは、列島をかけ巡りました。
号外をもらった男性
「もう帰ってきてもらえるのを待っていた。多分、今ごろ石川県は、金沢は大騒ぎになっている」
松井さんの地元・石川県では…。
松井ファン
「(Q.松井さんが巨人軍の監督に)うそ、本当に」
「主人もういないんだけど、巨人大好きだったから喜ぶと思う。松井さんが監督になるなんて、涙出てくるね。感激して、本当に」
巨人から監督のオファーを受けた時の心境を松井新監督はこう話します。
「正直やはりうれしかった。私にとっては、どこにいても心の中にジャイアンツはあった。実際、引き受ける時は悩んだ。まず生活が米国にある。家族も向こうにいる。やはり何よりも大切なのは私にとっては家族なので、家族の後押しがないと、ここに来ることはできなかった。その後押しを受けて、ここでやっぱり、自分自身立ち上がりたかったという気持ち。今はもうただ前を向いて、今後のジャイアンツの力になりたい」
指導者になるなら巨人で
松井監督の可能性について、これまではっきりと本人の口から語られることはありませんでしたが、一方で思いの断片を口にすることはありました。
去年1月、テレビ朝日の番組でインタビューに応じた時のことです。
「(Q.巨人からオファーが来たら、将来どうします?)自分のなかで指導者っていう立場で、どこのユニホーム着るのが一番自然で、一番自分の情熱が燃えてくるかと言ったら、もちろん巨人なんじゃないかな」
指導者になるなら巨人で。この時から、松井さんの中には燃える情熱がありました。
長嶋茂雄さんとの約束
松井監督待望論について、もっとも世間が期待を膨らませたのは去年、恩師だった長嶋茂雄さんが亡くなった際に語った、この言葉です。
「長嶋監督と生前約束したこともある。その約束を果たしたいと思っている」
「(Q.長嶋茂雄さんと約束を交わしているとご自身話をされていた。『巨人の監督』と受け取っていいのか?)自分自身、そんなこと言うつもりは全くなかったが、自分のあの発言によって、いろいろな臆測が飛び、当時のチームにすごく迷惑をかけた。言うべきじゃなかったと思っている。私の中では自主撤回していて、皆さん、自由に考察してほしい」
あの日、松井さんを巨人に導いた長嶋さん。ドラフト会議で1位指名を引き当てたこの瞬間から、二人三脚が始まりました。
入団1年目から長嶋監督による「4番1000日計画」として、つきっきりでの指導が行われました。
長嶋監督に育てられた松井さんは、1993年から2002年までの10年間、巨人の主力選手として活躍。「ゴジラ松井」の愛称で親しまれました。
しかし、2002年にメジャー移籍を決意した時は…。
「何を言っても“裏切り者”と思われるかもしれないが、わがままを許してくれるかどうか分からないが、決断した以上は命をかけて頑張りたい」
「笑顔でふるさとに戻る」
笑顔なき会見。松井さんは、この時の思いをこう明かします。
「王さん長嶋さんが務めてこられたジャイアンツの4番バッターを自分が同じポジションを務めている。その人間がフリーエージェントとはいえ、(メジャーに)行っていいものかという葛藤はずっとあった」
「ジャイアンツに申し訳ないと思ったし、ジャイアンツファンに申し訳ないと思ったし、チームメートにも申し訳ないと思ったし。という気持ちは今も変わっていない」
そんな思いを抱きながら、松井さんは監督として、巨人に帰ってきました。
「きょう、ここに来る時に今から24年前、自らの意思でジャイアンツを去る時のことを思い出していた。あの日は全く笑顔を出すことができなかったが、きょうは満面の笑顔で、自分のふるさとに戻ってきたつもり」
現役を引退してからも2人の師弟関係は変わりませんでした。2013年、長嶋さんと並んで国民栄誉賞を受賞。23日の会見の松井さんは、国民栄誉賞の時と同じスーツを身にまとっていました。
「(Q.長嶋さんを見習いたい部分は?)無理です。私は長嶋茂雄にはなれない。まずそのことを自分自身、理解しないといけない。そのように見てくれるファンの方がいるかもしれないが、やっぱり長嶋さんは長嶋さん。自分は自分のことにしっかり集中してやっていきたい」
「(Q.長嶋さんはどんな言葉をかけてると思う?)『遅いよ』じゃないですかね。おそらくね」
初仕事?織田翔希と交渉も
背番号は90番。長嶋さんが始めて監督になった時に背負った番号を引き継ぎます。そんな松井新監督の初仕事になりそうなのが…。
22日、巨人はドラフトでメジャーリーグ挑戦を表明している横浜高校の織田翔希投手を強行指名しました。
日米通算507本のホームランを放ち、ワールドシリーズでは日本人初のMVPに輝くなどメジャーを知り尽くした男、それが松井さんです。
「びっくりしまして自分も。それが正直なところ。世界一のピッチャーになる可能性のある選手と、契約できるかもしれないというチャンスをいただいた。久しぶりにドラフト会議を見てて、ジャイアンツでゾクっとした。その中にどのように私が携わるかわからないが、数年後にすばらしいドラフトだったという形になるよう、それは私にも責任がこれからあると思う」
「1人だけ声かけている」
かつての長嶋さんと松井さんのように、新たな師弟関係が誕生するのでしょうか?
読売ジャイアンツの新監督として、松井さんの視線は来シーズンを見据えています。
「(Q.『今こういう人がいたら』というのは?)一番最初の大事な作業だ。現時点で、1人だけ声をかけている」
「まずは基本に立ち戻り、ジャイアンツの理念・哲学だと思う。ジャイアンツは常に強くあれ、ジャイアンツは常に紳士であれ、ジャイアンツは米国野球に追いつけ追い越せ。その一つ一つを着実に進めていきたい」
(「グッド!モーニング」2026年10月24日放送分より)
