カーシェアリングサービス「タイムズカー」で会員情報が大規模に漏えいした問題を受け、被害者の代理人弁護士が26日、東京都内で記者会見を開き、運営会社のタイムズモビリティや親会社のパーク24、同社役員らに対し、損害賠償を求める集団訴訟を東京地方裁判所に起こす方針を明らかにした。提訴に向けた募集サイトへの参加希望者は、現段階ですでに10万人を超えているという。
弁護士によると、参加希望者からは不審なメールやSMSの受信が2万5000件以上、不正利用の申告が3300件以上寄せられている。サイトの自由記載欄には2万人以上が切実な声を寄せており、「いつ悪用されるか分からず、そのストレスで夜も眠れない」といった深刻な精神的苦痛や、会社側の対応に対する憤りの声が相次いでいる。
さらに、運転免許証などの本人確認書類データが流出したことによる悪用の実態や懸念も浮き彫りとなっている。すでに「免許証番号を勝手に使われてローンを組まれた」「クレジットカードを不正に作成された」といった具体的な被害相談が寄せられているという。また、現在の環境下では、生成AIを悪用して氏名や生年月日、免許証番号を組み合わせることで精巧な本人確認書類を偽造し、各種サービスの本人確認を突破して犯罪に巻き込まれる二次被害のリスクも強く懸念されている。
こうした被害に対し、パーク24側は画像流出が確認された会員へ3000円の見舞金を支払う方針を示しているが、弁護士は「将来にわたるなりすましリスクや精神的苦痛に対してあまりに低すぎる。画像は漏れていなくとも重大な免許証番号が流出した人々が切り捨てられている点も極めて問題だ」と批判した。
今回の訴訟では、情報漏えいの対象となった会員らを原告とし、パーク24、タイムズモビリティの両社に加え、両社代表取締役の西川光一氏、タイムズモビリティ代表取締役兼パーク24のCIOである川上紀文氏ら役員個人を被告とする方針だ。請求内容として、本人確認書類の画像が漏えいした被害者1人あたり5万円、それ以外の被害者1人あたり3万円の慰謝料を求めるほか、不正契約防止のために信用情報機関へ本人申告した際の手数料や、免許証の再交付にかかった手数料などの実費についても請求を行う。
法廷では、企業側の安全管理義務違反や過失が厳しく追及される見通しだ。とりわけ、退会後も最長7年間にわたり免許証画像を保持し続けていた点について、弁護士は「利用する必要がなくなった個人データの消去を求める個人情報保護法22条に照らしても、明らかに情報を持ちすぎていた」と指摘した。さらに、サポートが終了した開発フレームワークの放置や、業務に不要な機微情報を外部アクセスから隔離して保管していなかった管理体制の甘さなどを挙げ、企業の法的責任を徹底して追及する姿勢を示した。
(ABEMA NEWS)

