
28日は今シーズン一番の強い寒気が流れ込みました。北海道や青森など北日本で初雪となった地域が多く出ました。そして、東京と近畿では木枯らし1号が吹き、強風による被害も出ています。
和寒町で10月史上最大積雪
北海道の和寒町では大雪による停電が発生。北国の住民も突然の出来事に困惑しています。
住民
「(10月に)これだけ降るというのは記憶にない」
「(Q.停電は何時から?)昼前からっていうことで、まだ停電中です」
今シーズン一番の寒気が流れ込んだ28日、和寒町の積雪は12センチに達し、10月としては史上最大を記録しました。
富良野市内の公園では、靴が埋まるほどに雪が積もっています。また遊具を見てみると、しっかりと雪をかぶっています。平地でも雪が積もった富良野市では、今シーズン最も低い気温となり、住民たちは朝から雪かきに追われていました。
住民
「今の時期、雪が重たいから大変なんですよ。うちも業者さんに除雪依頼しているんですけど、12月からですから、契約が。それまで大変なんです」
28日午前6時30分の比布町では、先ほどから雪が降り始め、歩道に雪が積もり始めています。積もっている雪を触ってみると湿った感じの雪になっています。すごく固いです。
郵便ポストや道路標識に張り付く水分を多く含んだ雪。寒さに慣れているはずの旭川市の人たちも突然の冬の便りに肩をすくめ、足早に去っていきます。
住民
「ついに来たかという気持ちですね。中に防寒インナーを着込んで暖かくしてきました。天気予報見て雪が降ると知っていたので、早めに出勤しています」
雪だけでなく強風も
28日の北海道は雪だけでなく、強風にも見舞われました。
道路脇の植え込みに覆いかぶさるようにひしゃげた建物。以前は、植え込みから少しスペースを空けたところにこの建物はありました。
28日午後2時半ごろ、「突風で車庫が倒れ2人が下敷きになった」と消防に通報があり、78歳と60歳の男性2人が病院に搬送されました。2人とも意識はあるということです。
伊達市では、強風により鉄筋工事会社の作業場のクレーンが動き、ぶら下がっていた金属の棒が作業員の男性に接触する事故が発生。男性は首を強く打ち、心肺停止の状態で病院に運ばれたといいます。
北日本で初雪ラッシュ
冬型の気圧配置が強まり、上空に今シーズン一番の寒気が流れ込んだ28日は、札幌や青森など北日本で初雪ラッシュとなりました。
青森の酸ケ湯では22センチの雪が積もり、観光で訪れた人たちは突然の雪に困惑。
観光客
「初雪だからね、びっくりしました。なんとか、きょう十和田までたどり着ければいいなと思っています」
フィリピンからの観光客
「フィリピンでは雪が降らないので、雪は大好きですが山で雪が降ると街に戻る方法が分からないので怖いです」
酸ケ湯へと続く道では、雪でスリップしたのか、バスが脱輪。別の道でも、道路を塞ぐようにバスがスタック。近くの山中にはひっくり返った自動車がありました。
北海道の江丹別峠では、ガードレール脇に車が突っ込む事故が発生。車の前方がガードレールの外側に出ていますが、右側の後輪にはポールが突き刺さっています。
運転手によると、ブレーキが利かずコントロール不能となり道路脇に転落。ドアが開かずに窓から脱出したといいます。
ブレーキが利かなかった理由、それは「夏用タイヤ」です。冬用スタッドレスタイヤへの交換予約はしていたといいますが、28日の寒気の到来に間に合わなかったということです。
冬用タイヤ交換に予約殺到
冬用タイヤの交換現場はどうなっているのでしょうか。
旭川市のカー用品店では、本格的な雪のシーズン到来で作業に追われていました。
タイヤ担当 岩渕拓也さん
「きょうも道内各地で初雪というようなことで観測されましたので、そういった情報を見てお客様が多数来店されております」
28日、タイヤ交換を行ったのは50台ほど。予約は来週末まで埋まっているといいます。
冬本番を迎えるこの時期は、毎年予約が殺到するといいますが、今年は利用客にとって少し状況が違うようです。
タイヤを交換しに来た人
「例年より(値段が)高くなっているなというふうに感じました。家計的には厳しいところはあるんじゃないかなと」
岩渕さん
「こちらの商品ですと、去年あたりだと大体12万円台で買えていたものが、昨今の値上げで今だと14万円台になっています」
価格高騰の背景に中東情勢
原材料の高騰により、値上げが続いているというタイヤの価格。
その背景にあるのは、いまだに続く“中東情勢の悪化”です。
ホルムズ海峡封鎖などの影響を受け原油由来の合成ゴムの価格が上昇。その代替として需要が伸びた天然ゴムも価格が高騰しています。
中東情勢が緊迫化し始めた2023年から天然ゴムの価格が上昇。アメリカによるイランへの軍事攻撃が始まった今年2月以降はより高値となり、3年で2倍以上になっています。
岩渕さん
「ゴム製品の値上げがあったり、タイヤを輸送するにあたりトラックなどの燃料代の高騰ですとか、もちろん人件費なんかも年々上がってきておりますので、そういったことが要因でどうしても値上げのほうは避けられないというのが現状」
相次ぐ値上げ 灯油も高騰
価格が上昇しているのは、タイヤだけではありません。灯油も値上げの波にさらされています。
今年から店頭で灯油の販売を始めたホームセンターでは…。
山下毅店長
「寒くなって(灯油が)値上がりになるということで、販売は伸びている。先月まで(1L)135円ほどでやらせていただいていたんですけど、今月は145円で販売しています」
“灯油値上げ”を背景に売り上げを伸ばしているというのが、灯油を入れるタンクです。
街を巡回して販売している宅配の灯油に比べ、店頭販売の灯油は価格が安いため、タンクを持参して購入しにくる客が増加しているといいます。
厳冬乗り切る節約術
旭川市に住む西村さん夫婦も相次ぐ灯油の値上げに困惑していました。
西村さん(74)
「去年あたりはね、リッターあたり100円ちょっとだったんですけど、今年、今160円、170円近いのかな」
西村さんの妻(73)
「年金暮らしの私たちにしたら、本当に切実な悩み」
北海道での生活に欠かすことのできない灯油。家の倉庫には18リットル入るポリタンクが10個並んでいました。
西村さん
「高くなる前に買ってためておいて、安い時にためて」
暖房に1カ月300リットルほど使うため、灯油代だけで4万円を超えるといいます。というのも、西村さんのお宅では、真冬には5台のストーブを使用。
西村さんの妻
「水道凍結したりしたら困るので、お風呂場とか。そのためにストーブここに一つ置いて」
「パート代が灯油代にかわってしまうんじゃないかっていうぐらい、そんな感じになるので」
西村さんは灯油価格が1リットル100円を超えた頃から、購入した日付や量、価格をノートに記録し続けています。冬の暮らしに欠かせない灯油だからこそ、その値動きを見守ってきました。
「来月からどんなふうになるか戦々恐々。大変ですわ」
こうした状況を踏まえ、少しでも支出を抑えようと、去年は22℃だった暖房の温度を今年は19℃に設定。室内で着込む服を増やしたり、窓に発泡スチロールを挟んで断熱するなど、厳しい寒さに備えながら長い冬を迎えます。
新潟 冬支度急ピッチ
豪雪地域・新潟でも、冬支度が始まっています。
長岡市では、本格的な雪の到来を前に、今週から消雪パイプの点検作業が始まりました。
消雪パイプは、雪を検知すると自動的に動き出す仕組みで、冬でも14℃ほどに保たれた地下水で雪を溶かします。
点検では、サビや砂によるパイプのつまりを除去したほか、適切な量の水が出るように調整しました。
長岡市が管理する消雪パイプの総延長はおよそ360キロで、井戸は659本あります。
点検作業は、11月末ごろまで行われます。
長岡市道路管理課
平澤裕介さん
「数が多いので、点検にもやはり時間がかかる。皆さんの安心な通行を確保するために頑張ってまいりますので、ご協力をよろしくお願いいたします」
東京で木枯らし1号
28日、木枯らし1号が吹いた東京地方。自転車を支えるのも一苦労です。
北風がぐっと体感温度を下げ、ダウンを着る子どもの姿もありました。
強風の影響でしょうか、東京・足立区では集合住宅の足場が崩れ、車2台が下敷きに。
夜になると、車の所有者が現場を訪れました。
車の所有者
「今初めて来たんで。仕事中に連絡がきて、足場が倒れたという話をもらって。びっくりですね。納車1カ月経っていない」
強風によって、交通にも影響が出ました。28日、京浜東北線は、倒木の影響で一時、運転を見合わせ。日本各地で荒れた1日となりました。
(2026年10月29日放送分より)
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