
厳しい受験戦争で知られる韓国で社会問題となっているのが、AI(人工知能)搭載の眼鏡を悪用した不正行為だ。来月に迫った大学入学試験を前に、国会でも論争となっている。
【画像】記者が「AIスマートグラス」着用 実際の入試問題を解くと…
着用の受験生を摘発
日本の大学入学共通テストにあたる「修能(スヌン)」を1カ月後に控える韓国で、入学試験を巡り“ある社会問題”が起きている。
それは、カメラやAI機能を搭載し、レンズ内に翻訳結果や地図などさまざまな情報を表示できる、「スマートグラス」を悪用した不正受験だ。
今月10日、ソウルにある延世大学の臨時入試で、「スマートグラス」を着用した受験生が摘発された。
試験監督らが、試験前にメガネを着用している受験生を対象に点検を行っていたが、摘発された学生は問題用紙の配布後に「スマートグラス」に掛け替えた。
その後、試験監督がスマートグラスを着用している学生を発見したという。
今回、韓国の大学入試で、本来の使用目的とは異なり、不正に使用された「スマートグラス」。その機能を利用した正解率は…。
10問中…正解はいくつ?
カメラやAI機能を搭載した「スマートグラス」を悪用した不正受験が社会問題となっている韓国。
記者が着用して、実際の入試問題を解いてみた。自動翻訳機能により、レンズには日本語で表示された。
メガネの右のテンプル部分を押してみると、写真が撮影された。「AIが考え中」と表示され、しばらくすると答えが出た。
さらに、わずか10秒で1ページ分の答えが映し出された。
その解答は、10問中8問が「正解」だった。
メガネ店で“ある現象”も
「スマートグラス」での不正入試は、韓国の国会でも論争になっている。
共に民主党 キム・ムンス議員
「英語の問題26番を解いてくれ」
議員自ら、スマートグラスに解答が表示される様子を実演し、問題の深刻さを提起した。
そして29日、韓国政府は今後の入学試験でスマートグラスを悪用して不正行為を行った場合、刑事処罰の対象とする方針を明らかにした。
ソウル市内のメガネ店では、こんな現象が起こっているという。
メガネ屋店主
「細いメガネに変える学生が多いです」
太いフレームはスマートグラスに疑われる可能性があるため、受験生やその親から細いフレームのメガネについて、問い合わせが多く寄せられているという。
番組では、延世大学に通う大学院生に、今回の問題について話を聞いた。
延世大学の大学院生(30代)
「不正をしてまで試験に合格しないと人生が変わってしまう学歴社会に対する怒り。一方で、自分の力で受験するべきだと学生を批判する声をよく聞きます」
「私は大学生の試験監督もします。スマートウォッチなどの点検はしていましたが、今後はメガネまで確認しなくてはいけないのかと学内で議論となっています」
(2026年10月30日放送分より)
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