「挑発に乗らず、ユーモアで返す」戦略が疲弊したアメリカ人の心に響いた?
11月4日、民主党のタラリコ氏が中間選挙のテキサス州上院選で勝利を収めた。以前からその巧みな“SNS戦法”が話題になっていたが、トランプ氏に揶揄されたことをネタにしたTシャツや、共和党のパクストン氏が同僚のペンを盗んだとされる疑惑を揶揄した「パクストンのペンじゃないよペン」を販売するなど、ユニークなグッズを活用したSNS戦略も注目を集めている。
これを受け浜田氏は、昨今の情勢に疲弊したアメリカの人たちの気持ちに寄り添うアプローチだったと分析する。
「アメリカはすごく深刻な分断と言われていて、相手のことをものすごく罵ったりトランプさんや共和党の候補者もやっているが、その戦いからちょっとずらすというか、挑発に乗らないで、汚い言葉で誹謗中傷のような形で攻撃するのではなくて、ユーモアで返す。そういったところが今、生活に疲れているアメリカの人たちには響いたのではないか」(浜田敬子氏)
また松本氏も、次のように評価した。
「今回、共和党側がややネガティブキャンペーンを繰り広げることがいろいろな州で見られていたが、逆に民主党側がジョークやユーモアで返していくというのは、同じ土俵に立って戦わないですごく良かったのではないか」(松本明日香氏、以下同)
松本氏は、その信頼の背景を、神学校出身で元中学校教師という異色の経歴を持つタラリコ氏の原点にあると説明する。
「小学校での実際の子どもたちや教育環境、地元の福祉環境を見て、『足りない』というのを感じながら、それが彼の政策に反映されていて、すごく実感を伴ったものだった」
今回の勝利が持つ意味は、テキサス1州にとどまらないと浜田氏は指摘する。
「民主党の候補者を選ぶとき、予備選で勝っても本選で勝てるのかという、いわゆる『エレクタビリティ』という言葉がある。『進歩的』とか『新世代左派』の候補者は勝てないだろうとなかなか候補者に残ってこなかった。しかし今回、こうした候補者たちがきちんと支持されたという実績が生まれたことは、2年後の大統領候補にこういう人たちから上がってきて予備選を戦うわけで、主流派とどちらが支持されるかはその予備選でわかる。一回ここで勝っているので、本選でも勝てるじゃないかという流れになっていく可能性もある」(浜田敬子氏)
(『わたしとニュース』より)
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