劇場版『カウボーイビバップ』公開25周年舞台挨拶!山寺宏一と渡辺信一郎監督が作品への愛を語る

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 続いて、劇場版のゲストキャラクターの話題へ。冒頭に登場するコンビニ強盗のレンジィは、俳優の石橋蓮司が演じ、わずかな出番だが強烈なインパクトを残した。渡辺監督によれば、脚本の信本敬子氏が「強盗Aと言われてもピンとこないし、書けない」と言ったため、具体的なモデルを設定することになり、石橋蓮司をモデルにしたところイメージが膨らんですらすら書けたという。キャスティングにあたって、「ダメもとで本人に聞いてみるかと。当て書きであることもご本人に伝わっていて『俺が必要なら、どこにでも行く』と言って出てくれた」と貴重な裏話を明かした。なお「カレー」の独特な発音は、石橋蓮司のこだわりによるものだという。

 また、山寺はハワイで『カウボーイビバップ』の人気を実感したエピソードを紹介した。絶景ポイントから帰るために呼んだタクシーで、運転手さんに日本から来たと話したところ日本のジャズのプレイリストをかけてくれ、テレビシリーズのオープニングテーマ「Tank!」も流れてきたという。「それで『このアニメの主役をやってる』と言ったら、『スパイク 一番好きなキャラクターだ!』って言われたんですよ。(タクシーが)1時間くらい遅れてきたのも帳消しというか、プラスになった(笑)」と、そのときの感動を振り返った。

 劇場版のアフレコの思い出話では、タンクローリーの爆発に居合わせたフェイがビバップ号に戻り、4人がそろったシーンについて、キャストたちがすごくうれしそうだったと渡辺監督が回想。「なんでもないシーンだけど、この4人で芝居することが本当にうれしいんだなと思った」と当時を懐かしむ。それを受けて山寺が「4人じゃないと出せない空気があったと思うので。本当に何やってんだ運昇!って感じですよ」と、2018年に亡くなった石塚運昇を惜しんだ。

 ちなみに、このシーンでフェイが描いたヴィンセントの似顔絵は、本当に下手な絵にするために、周囲で絵が苦手な人を探した結果、中華料理屋の店員さんに一度ヴィンセントを見せた後、記憶を頼りに描いてもらったそうだ。山寺も初めて知ったとのことで、そのこだわりに驚いていた。

 和気あいあいとした楽しい時間はあっという間に過ぎ、会場のファンへメッセージを伝えていく。数々の作品に出演してきた山寺は「一番好きな作品というのは、いろんな方の顔が浮かぶので言わないようにしてるんですけど……『カウボーイビバップ』です」と言い、「本当はまだまだ作ってほしいし、もうちょっとやれるんじゃないかという気持ちもありますが、大好きな運昇さんも信本さんもいなくなり、難しいと思うので、これまでの作品を何度もみなさんに楽しんで、愛してもらえるのは本当にうれしいです」と客席に語りかけた。

 そして、最後は自他ともに認めるシャイな渡辺監督が「ついつい『適当に観てください』と言ってしまいそうになります。でも本当は大変感謝しています。25年前に作ったものをまた観に来てくれるっていうのは、本当はうれしいんです。でも恥ずかしいので、まあ観たい人は観てください(笑)」と照れながら締めくくり、盛大な拍手とともに舞台挨拶は幕を閉じた。

■イベント概要
劇場版『COWBOY BEBOP 天国の扉』4K REMASTER公開記念舞台挨拶
●日程:10月31日(土)
●場所:TOHOシネマズ 新宿
●登壇者:渡辺信一郎監督 / 山寺宏一(スパイク・スピーゲル 役)
司会:佐藤大氏

■作品情報
●劇場版『COWBOY BEBOP 天国の扉』(2001年9月公開・本編114分)

 1998年に放送されたTVアニメ『カウボーイビバップ』の劇場版。TV版の第22話と第23話の間にあたる時期に、ビバップ号のクルーたちが火星で遭遇した事件を描く。ビバップ号の面々に加え、『BIG SHOT』のパンチとジュディや三人組のジイさんなど、おなじみの脇役たちも随所に顔を見せている。

【あらすじ】
火星のアルバシティでバイオテロと思われる事件が発生。火星政府は犯人に3億ウーロンという破格の賞金をかけた。事件の現場に偶然居合わせたフェイが撮影した映像を手がかりに、犯人を突き止めようとするスパイクたちだったが、そこに映っていたのは、過去の戦争で死んだはずの男だった。

(C)サンライズ・ボンズ・バンダイビジュアル

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