UFCを頂点にベラトールなどアメリカ勢が圧倒的なシェアを誇るMMA(総合格闘技)の世界だが、アジア最大の格闘団体「ONE Fighting Championship」(通称ワン・チャンピオンシップ)も現在新興勢力として徐々に拡大路線を推し進めている注目の団体だ。その「ワン・チャンピオンシップ」のナンバー大会「One Championship 45 - Heroes of the World - S」が8月13日AbemaTVで生中継される。

シンガポールで2011年に誕生した「ワン・チャンピオンシップ」。これまでにシンガポール、インドネシア、マレーシア、フィリピン、台湾、UAE、タイ、中国、ミャンマーなど各国で大会を行って来た。元々はアジアの格闘ネットワークにより各国の団体やジム所属選手の派遣などで成り立ってきた大会だが、回数を重ねるごとに世界有数の格闘団体として規模を拡大、日本からも数多くの選手が参加している他、K-1やPRIDE、DREAMなど日本の格闘イベントでお馴染みの島田裕二レフェリーなど、ジャッジや日本の格闘イベントに携わってきた人材が派遣されており、その演出に共通点も多い。

日本人選手に目を向けると、5月のタイ・バンコクの大会では元修斗世界王者の内藤のび太が王座決定戦を制し初戴冠。今後の防衛も含めストロー級戦線は要注目だが、今回の「One Championship 45 」に参戦する女子選手V.V Meiこと山口 芽生は、現在世界的に人気が急上昇中の女子MMAを語る上で外せない選手の一人だ。

初参戦となった5月のシンガポール大会では、「ワン・チャンピオンシップ」随一の人気選手アンジェラ・リーに敗れはしたももの、これまでの日本の女子格闘技界を牽引して来たベテランらしい名勝負を繰り広げた。

ルールに関してはUFCに代表される総合格闘技のルールに、日本のPRIDEのルールを合わせた独自のルール。特に異質なのは、スタンドで相手の頭部を蹴る通称サッカーボールキックや頭部の踏みつけ、グランドでの膝での頭部への攻撃という海外では反則となる攻撃が認められている点。今年の春「One Championship37」で起きたサッカーボールキックKOは、ネットを通じて「ワン・チャンピオンシップ」の残忍性を世界に轟かせ海外でも賛否を呼んだ。

安全性などの議論などまだまだ改善の余地はあるが、競技化の一途をたどる欧米のMMAに対して荒削りだが危険な臭いがまだまだ残っているのが、まだ見ぬ強豪がひしめき合うアジアのMMAシーンの魅力といえるだろう。

ONE Championship HEROES OF THE WORLD

8月13日(土)21:15~8月14日(日)01:15

ONE Championship HEROES OF THE WORLD | AbemaTV
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【生中継】ONE Championship in Macao