これまで確執が報じられてきた小池百合子・東京都知事(64)と森喜朗・東京五輪組織委会長(79)が8月9日に会談した。一緒に記念撮影もするなど、「和解ムード」を演出した。2人は元々、自民党の同じ派閥「清和会」所属だったが、2003年に小泉内閣で森氏への断りもなく環境大臣に就任したことや、2008年に同様に断りなく総裁選に出馬したことなどが確執の理由として挙げられる。
東京都知事選の期間中も小池氏は五輪の予算が膨れ上がったことを批判。森氏は小池氏就任直後に五輪について「勉強していただきたい」と牽制した。それが、今回の会談後は「よく勉強されている」と森氏は小池氏を評するなど、悪化していた関係が「雪解け」してきたとも見られていた。また、小池氏に対して批判的だった丸川珠代五輪担当大臣(45)も、服をトレードマークの赤から小池氏と同じ「青いインナー+白いスーツ」にするなど、自民党と小池氏の融和ムードを演出した。丸川氏はこれは意図的なものだと後に説明したという。
こうした状況について、元宮崎県知事の東国原英夫氏(58)が13日、『みのもんたのよるバズ!』(AbemaTV)に出演し語った。一体どのような政治的かけひきが存在するのかについて解説した。
「これは森さん、腹の中は煮えくり返ってると思いますよ。森さん、絶対に許していない。私怨とか憎悪を出すことは大人ではないです。自分を殺す方法もあるでしょうが、腹の中はただごとではない。手を見て下さいよ、握りしめています」
このように、2人の握手シーンからも確執は透けて見えると説明した。しかし元々、小池氏は「森派」に属し、森氏も小池氏を「百合子ちゃん」と呼んでいた時期もあった。東京五輪成功という同じ目的を前にしたら、円滑にやっていけないのだろうか?東国原氏はスタート地点はそこにあると認めつつも、その後のやり取り次第だという。国は都にお金を出させたいと考えている。森氏と組織委側がどれくらい歩み寄り、いくら都に負担してもらうかといった腹の探り合いと交渉がこれから待っている。小池氏は無駄な予算が計上されていないかを調査するチームを立ち上げると宣言しているだけに、森氏としても対決姿勢を明確にするわけにはいかなかったという見立てだ。
『みのもんたのよるバズ!』はAbemaTVにて毎週土曜日20:00~21:50にて放送中