学生を中心とした団体・SEALDs(自由と民主主義のための学生による緊急アクション)が、8月15日に解散をした。18日に放送されたAbemaTVの報道番組『AbemaPrime』には、中心メンバーの一人、奥田愛基(おくだあき)氏が出演し、活動を振り返るとともに、現在考えていることなどを語った。

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若者が活動をすることについては、「そもそも母数が少ないから、声をあげるだけで聴いてくれる人が多いのでチャンス。声をあげることがバカにされない社会にしたい」と説明。そして、奥田氏を含め周囲の仲間が活動をする前、メディアはそもそも若者は政治に関心がないという前提から入っていることが多かったという。自分達が動いたことにより、議論の土台となり、社会が少し変わったのでは、と述べた。

SEALDsの活動について、日経BPヒット総合研究所上席研究員の品田英雄氏はこう評価した。

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「若い人、学生は社会を変える力になる。1960年の韓国、68年のパリ、若者だからこそできることがあるんです。この10年~20年、若者と政治のあり方が離れた。SEALDSが声をあげることで身近になった。訴えられることが分かったのは画期的です」

SEALDsの活動の特徴の一つは「憲法守れ!」などと太鼓を叩きながらラップ調で訴えることだが、これについては「ラップは、自分で考えています。日本のデモとかってシュプレヒコールっていって、リズムがなかった。『せんそう、はんたーい!』みたいな。これってけっこう難しくないですか? という。リズムや拍子が決まっていた方がいいでしょう」と、語った。

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また、18歳の女子大生社長として知られる番組MCの椎木里佳氏はSEALDsは若者が政治に関心を持つきっかけになったのでは、と語った。

「SEALDsは賛否両論はあったけど、若い世代が影響受けたのでは。と言っても『受けてないし……』と言う人もいる。18歳選挙権で私も選挙行きましたが、やっぱり、投票所は、おじいちゃんおばあちゃんとかが多い。そして、オルゴールでお葬式みたいな音楽が流れていた。重苦しい雰囲気だった。18歳選挙プロモーションとか、大人が考えたものもありましたが、ただ、方向性が違うなと思ったものもありました。そこに色々な方々の目が向いたきっかけに、18歳選挙がありました。そして、18歳選挙に関心が高まるのに貢献したのはSEALDsのお陰はあったのではないでしょうか」

また、政治の話はタブー視されている面が今の日本にないかを聞かれると、奥田氏は「話してみてもたいしたことないと思うけど」と否定。さらには、一部の中高年からSEALDsの活動をすることによって就職活動に影響があるのでは? と指摘されたことについても関係ないという。「ウチで働いてみない?」と言われることもあったようで、あまり関係ないと捉えている。

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活動は2015年5月からだが、解散の時期については結成時から想定しており、2016年の参議院選挙を一つの区切りとすることは考えていた。そして、こう総括した。

「反省するところもたくさんあります。出来事として見るしかないです。終わったから出来事として見るしかない。トライ&エラーを繰り返しながら行う社会運動は誰もが主役になれます。僕らでなくても誰でもできます。僕らがでしゃばるとかでなく、僕らはSEALDsというやり方を試した。僕らもこれから、試す。あくまでもSEALDsとしてもここまでやった、ということですね。『もっとやってもらわなくちゃ』と言われることはありますが、僕が言いたいのは『次はあなたの番ですよ』ということです」

また、将来的に自分が政治家になることについて聞かれると「同世代から政治家が出たらうれしい」と肯定も否定もしなかった。

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