「新しいことをやると、大体バカにされる。でも世界を変えるためにはしょうがない。」

そう語ったのは、デジタルハリウッド大学学長の杉山知之氏。杉山氏は、1994年にデジタルハリウッド株式会社を創業、2004年には大学院を設立した。

この大学は、今やどんな分野においても必要とされる技術である、CG、アニメ、グラフィックデザイン、ITプログラミングなど、現代の情報科学の最先端を学べる学校として注目されている。

今回は、そんなめずらしい学校の魅力について杉山氏の言葉から迫っていく。

そもそも、この大学を設立したきっかけや、ユニークな大学名であるデジタルハリウッドはどういう意味なのか?

「21世紀はデジタルコミュニケーションが社会の基盤になる。じゃあ、そんな世界で僕が作る学校の先生はどんなスタイルで仕事をしているのかを考えたときに、出来る人は組織に属しておらず、適材適所で人材を集めながら仕事をしているだろうと思った。インターネットが普及していれば才能同士、いくらでも出会えるからね。ただその出会いをつくるシステムを、僕は早くやりたかったから学校を作ろうと思った。そして名前を考えるときに、そういったシステムで仕事をしている人はあの時代には、ハリウッドにいた。そういった流れでデジタルハリウッドとつけた。」と、常に人よりも一歩先の未来を見ている杉山氏。

しかし、そんな素敵な大学に進学を希望する生徒に、たいていの高校の先生は反対するという。

「この時代の学校の先生はみんな、いい大学に行け、いいところに就職しろ、こればっかりだ。だけど、これからはデジタルコミュニケーションが高度に発達して、人工知能が中心となるような世界など、今の大人が誰も想像していない世界が始まっていく。僕らはそれを予測してやっているので、ここで頑張ってくれれば、その先の学生の人生にきっと役に立つ、その自信はある」と杉山氏は力強く述べた。

実際に大学からベンチャー企業が出た数では、全国に780校中、デジタルハリウッド大学は11位、私立だと早稲田についで2位という、目覚ましい結果を残した。

これは、自分の会社を持っているような人から若い才能のある子など幅広い生徒と、業界の有名人でもある先生が一緒になることが、このよう結果となった理由だろう。