人口減に悩む日本でも、移民に関する議論が開始しつつあるが、現状を見ると日本国籍を有さない人に対しては厳しい対応があるのも事実だ。日本でタイ人の両親から生まれた山梨県甲府市在住の16歳少年、ウォン・ウティナンさんの母が9月15日にタイへ帰国し、2人は離れ離れとなった。ウティナンさんは「悲しい、という言葉以外浮かばない」と母と別れた直後に語った。
これまでの歴史をたどると、1995年に母がブローカーにより日本へ連れてこられた。その後タイ人男性と結婚し、2000年にウティナンさんが生まれた。しかし、男性とは離婚した。途中から不法滞在をしていたため、二人は日本国籍を持てない。そのため、ウティナンさんは、小学校にも行けなかった。