”ブラックバイト先”を提訴した学生 裁判に絡み合う複雑な事情を弁護士・専門家が解説

暴行や暴言を受ける、賃金の一部が未払い、休みが取れないなど、大手飲食チェーンの「ブラックバイト」の実態を21歳の男子学生が公表し訴訟を行った件の初公判が9月14日に行われた。

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1日12時間以上の長時間労働を強いられる、4ヶ月以上休暇のない状態が続くなどし、「辞めるなら懲戒解雇にして就職もできなくしてやる」など脅されたという今回の件。法律の知識も乏しい学生は、企業にとって「便利な存在」として使われることも多い昨今、日本初となる「ブラックバイト裁判」の行方に注目が集まっている。

9月20日に放送された『AbemaPrime』(AbemaTV)では、この件について取り上げ、ブラック企業被害対策弁護団の佐々木亮弁護士をはじめ、ブラックバイトの経験者など、様々な立場からの意見を取り上げた。

▪︎大小さまざまな「ブラックバイト」

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佐々木弁護士は今回の事件について「アルバイトが懲戒解雇になったくらいで就職に不利になることはないが、言われた方は恐怖。アルバイトの方が裁判を起こす事自体珍しいのでそれくらい度をこしたことが行われた事件」と解説。

首を絞められる、包丁で突かれるなどの今回の事件の異常性が裁判に至ったというが、そこまでに至らない「小さな問題」がたくさんあると指摘。チームを作り、ノルマを達成させるためにキャンペーンしているものを買わされる、店長が泣きついてくるなどの“小さなブラックバイト”についても、今回の裁判をきっかけに解決の道筋が見えるのではと話した。

▪︎アルバイト「契約」であるということを認識すべき

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学生でもアルバイトは「契約」を交わす行為であるということをもっと認識すべきと指摘したのはレギュラーコメンテーターの慶應義塾大学特任講師の若新雄純氏。

「基本的には契約を行っているので、もちろん仕事を提供する側の問題もあるが、仕事を作る人も責めすぎるのはどうなのかと思う。こういったことを中高で全く習わないのが問題。どういう知識をもって契約に臨むべきか、道徳の時間を減らしてでも行うべきでは」と意見を述べた。

佐々木弁護士は「本来の契約以上のシフトを出てしまうと、契約変更になる。書面をもって合意しないと本来は後々に問題になる」と、ありがちな「誰もいないから出て~」と言ったやりとりが法的にはグレーになることを示唆した。

▪︎複雑な事情が絡み合うブラックバイト問題の今後は……

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佐々木弁護士は「ブラックバイトは一つの現象。学費が高い・親の世代の貧困などいろんな問題がある。ひとつ解決すればいいという問題ではない。今後人手不足になるので、雇用者も優しくならないとバイトがきてくれない」と、今後アルバイトの基幹化がより進む現状に対して、この議論がより成熟すべきであると示唆。

日本初の高校生アルバイターの労働組合、高校生ユニオンの小木友梨子さんは「高校生ユニオンの中でも月に一回ミーティングを行い、模擬団体交渉をやっている」と話した。

人と人とのつながり、お金のつながり、個々の家庭の事情など様々な問題が複雑に絡み合うブラックバイト問題。今回の裁判をきっかけに、よりよい解決方法が生まれることを願ってやまない。

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