鳥取県の許可を得て大麻栽培による町おこしに取り組んでいた会社代表が大麻取締法違反の疑いで逮捕された。これを受け、鳥取県の平井伸治知事は大麻草の栽培を全面的に禁止するため条例を改正する方針を明らかにした。
ことの発端は、鳥取・智頭町(ちづちょう)にある大麻関連商品販売会社代表の上野俊彦容疑者が自宅で乾燥大麻88グラムを隠し持っていた疑いで逮捕されたことだ。容疑者が栽培していた産業用の大麻とは違うものとみられ、麻薬取締部は、入手ルートを調べている。厚生労働省の麻薬取締部によると、上野容疑者は、鳥取県の許可を得て町おこしのために産業用の大麻草を栽培し、しめ縄や加工食品などをつくっていたという。
平井知事は、「非常にショックでしたね。実は過疎地をどうやって活性化しようかという話のなか、新しい特産品として、”こうした産品で”って話にのっかっていったわけですね。本当にみんなショックで悔しかったと、憤りを感じているということです」とコメント。
19日にオンエアされた『AbemaPrime』(AbemaTV)では産業用大麻の栽培が日本で一番盛んな場所である、栃木・鹿沼市の栃木県あさ振興連絡協議会、伴幸季(ばんこうき)さんを取材。
伴さんは今回のニュースを受け、
「私たち農家では、麻を作っているわけですが、みんなきちんとルールを守って作っている。今回の事件、非常に迷惑しています。使い方が間違っている」と憤りを隠せない。
また栃木県における大麻栽培の管理体制については、
「種を栃木県の農業試験場で管理していて、それがあさ振興連絡協議会に渡ってきて、みんなに配布するという形で作っています。無毒でやっているので、毒性がないように、検査を毎年受けています」
と話した。