韓国・朴槿恵大統領の支持率が4%となり、任期は国会に委ねられることになったが、これからどうなるのか。与党・セヌリ党主流派が野党と協議に入りたいと表明。野党3党は与党との協議に応じず弾劾を求め徹底抗戦という状況にある。弾劾のカギを握るのは、与党非主流派の動きだ。野党と与党非主流派が辞任の時期を協議している。
国会議員300人のうち2/3が賛成すれば弾劾となるが、それには与党から28人の造反が必要となる。ゆえに、非主流派がカギを握るのだ。今後の展望について、コリア・リポート編集長の辺真一氏が3日に放送された『みのもんたのよるバズ!』(AbemaTV)に出演し、解説した。また、番組にはジャーナリストの七尾藍佳氏も出演した。
七尾氏は「朴氏は即刻退陣した方がいいと思う。国際的世論がそうなっています。イギリス紙では、“Park somewhere else”――どこか別の場所へ駐車すれば、と朴氏の名前とかけて報じています。韓国のためによくないので朴氏は辞めた方がいいという意見が欧米で高まっています」と語った。
辺氏は、前出の2/3はクリアすると見ており、180日以内に憲法裁判所で、判事9人中6人の賛成で罷免となるという道筋を示した。これが弾劾のシナリオであり、もう1つの早期退陣シナリオについては「辞任日程などで与野党合意」→「憲法改正で任期短縮、国会議員2/3以上賛成+国民投票」という流れで、野党は「1月末」を主張し、与党は「4月」を主張すると見る。そして6月に大統領選が行われる可能性を示唆した。
現在、世論調査では「即退陣」を求める声は70~80%で、朴氏は2回も3回も釈明したものの支持率は上がらず4%のまま。もはや国民から弾劾されたも同然である。現在、与党議員に対しては国民から直接「なんで弾劾しないの?」と携帯電話に連絡が殺到している状況にあるそうだ。そして、(弾劾訴追案が可決されれば)辺氏は3日のデモが最後のデモになるかもしれないとの見方を示した。
「前回までは、プラカードに書かれていたのは『退陣』で、その前は『真相究明』。ただ、今は『拘束』になっています。そして、今回は、デモの先頭でセウォル号事故の遺族が前面に出て訴えていました。彼らは、何回も朴氏に面会を申し出たが応じてもらえなかった人々です。やっと大統領官邸まで100メートルまで近づき、嗚咽しながら訴えた。すべてが朴氏に国民の恨みが向けられている状況です」
また、七尾氏は2000年代初頭の頃は経済成長率が8%あったが今は3%に低下したことについて言及。経済状況が良くないことに加え、朴氏が年に1回しか記者会見をせず、国民との乖離が離れていることを問題視している。
(C)AbemaTV