香川真司の“前半戦”が終わった。12月20日、21日に行われた第16節を終えて、ブンデスリーガは冬季中断期間に突入。香川所属のボルシア・ドルトムントは20日にアウクスブルクと対戦し、1-1の引き分けに終わっている。

 ドルトムントは前半戦を6位で折り返した。成績の内訳は35得点19失点の7勝6分3敗。勝ち点は27で首位バイエルンとの差は12ポイントにまで開いている。昨季の第16節を終えた時点の成績は、46得点21失点の12勝2分2敗。順位は2位だ。勝ち点は38で、首位バイエルンとの差は5ポイントである。

 昨シーズンと比べて目立つのは、得点力の低下と、引き分け数の増大だろうか。失点については今季が19失点、昨季が21失点。黒星の数は今季が3敗、昨季が2敗と、さほど変わらない。もっとも、今季の得点35は1位バイエルンの38得点に次いでリーグ戦で2番目に多い数字。決して得点力不足に嘆いているわけではない。よって昨季との最も大きな違いは、引き分け数の増加ということになるだろう。

 引き分けの数が増えたことをどう捉えるかは難しいところだ。結果がドローとなったゲームで、シャルケ戦を除けば、少なくとも失点していることを考えれば、移籍したCBフンメルスの穴を埋めきれていないということになる。追加点を奪い切れていないことを考えれば、MFミキタリヤンやギュンドアンの穴を埋めきれていないとも捉えることができる。そんな中で最も大きな要因は、怪我人が続出したこと、なのではないだろうか。

 ある程度メンバーが定まらなければ、メンバー間で連携を構築して、連動した攻撃と安定した守備をピッチ上で実践することは難しい。監督を務めるトーマス・トゥヘル氏のメイン戦術はポゼッション・サッカーであることを考えれば、個の力のあるなしではなく、やはり味方同士のチームワークとコンビネーションが優先される。

 そして怪我人の中には、香川真司も含まれる。アウクスブルク戦で先発した香川だが、11月22日に行われた欧州チャンピオンズリーグのレギア・ワルシャワ戦以来、およそ1ヶ月ぶりの先発となった。シャルケとのダービーマッチで足首を痛めて以来、なかなかコンディションを整えることができず、実戦から遠ざかった。

 リーグ戦の出場は7試合に止まり、結果という意味での数字では、アウクスブルク戦で1アシストを記録したのみで、ゴール数は0に終わった。前半戦をノー・ゴールに終わるのは、マンチェスター・ユナイテッドに移籍する前の在籍期間を含めて、ドルトムントでプレーしてから初めてのことだ。今季の沈黙は、このまま続くのだろうか。

 しかし香川は、例えば加入直後の10/11シーズンや、昨シーズンのように、半分の日程は眠ったような時間を過ごし、半分の日程は爆発する傾向もある。そう考えると、今は嵐の前の静けさなのかもしれない。香川真司の“後半戦”に期待したい。

 文/大友壮一郎

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