28日、東京労働局が「社員に違法な長時間労働をさせていた」として電通と幹部社員1人を書類送検した。この幹部社員は、昨年12月25日に自ら命を絶った新入社員、高橋まつりさん(当時24歳)の上司だった人物だ。これを受け、同日夜、石井直社長らは会見を開き、経緯と今後の対応などについて説明した。
冒頭、石井社長は会見で「当過去に労働基準監督署から受けた労働基準法違反等の是正勧告を踏まえ、様々な対処施策を講じてまいりましたが、残念ながら、その取り組みの途上において、前途ある社員が亡くなるという悲しい事態が発生いたしました。新入社員の過重労働を阻止できなかったことは慚愧に堪えません。このような事態を招いてしまったことにつきまして、経営を預かる者として、重く、厳粛に受け止めております。改めて、亡くなられた高橋まつりさんのご冥福をお祈りいたしますとともに、ご遺族をはじめ、社会の皆様に心よりお詫び申し上げます」と、深く頭を下げた。