
18日、ネット通販大手のAmazonが、これまでにない先進的な製品をだけを扱うサイト「Amazon Launchpad(アマゾン ローンチパッド)」をオープンさせた。同サイトでは、これまで販売ルートの確保に苦戦していた、起業して間もない会社などが開発した先進的な製品を専門的に取扱う。
同サイトは2015年にアメリカで開始され、日本は9カ国目。現在15社以上が参加し、「音漏れしないのに周囲の音も聞こえるヘッドフォン」や「音を出すテーブル」など、250を超える製品を販売。発表会では一部商品が公開された。

例えば「BONX Grip(ボンクスグリップ)」は、スマートフォンをBluetoothでつなげ、複数人で通話できるイヤフォンだ。専用のアプリを使えば、スポーツしながらでも最大10人まで会話が楽しめる。アウトドアスポーツを楽しむ仲間が集まり、3年前に株式会社BONXを設立。クラウドファンディングを活用して製品化にこぎつけた。
CEOの宮坂貴大さんは「Amazon Launchpadに期待している。まだまだ(商品を)知らない人が多い状況なので、世界最大のマーケットプレイスであるAmazonの力を使って、認知を稼いでいきたいところです」と期待を寄せる。
他にも、最新技術を使った製品が販売される。「MAMORIO(マモリオ)」は、"なくすをなくす"がコンセプトの、世界最小クラスのIoTデバイス。所持品にMAMORIOをつけておくだけで、紛失した時にスマートフォンに通知が送られてくる。さらに、アプリを入れているユーザー同士で協力し落し物を探す「クラウドトラッキング機能」も搭載されている。

開発したMAMORIO株式会社は、5年前に設立されたばかり。社員6人の小さな会社で落し物を発見するためのグッズやアプリ開発に特化してきた。しかし、販路はなかなか広がらなかったという。
代表取締役の増木大己さんは「新しいカテゴリーの製品は、普通のお店に持って行っても仕入れてくれないんですよね。どういう製品ですか?とか、本当に売れるんですか?みたいな話で…」と振り返る。
その点、Amazon Launchpadでは、動画を使ったPRや、製作化までのストーリーなども掲載できるため、商品の魅力をより多くの人に知ってもらうことができるようになる。
また、配送もAmazonが担当するため、企業は製品開発にも集中できるという。増木さんも「プロダクト(製品)作りに専念できるって意味では、日本からもどんどん新商品が出てくるきっかけになるんじゃないかと思います」と話す。
消費者の立場からもメリットがあるというのは、ジャーナリストの戸津弘貴氏。

「クラウドファンディングで開発された商品を買っても詐欺だったり、注文したものが届かないという心配があったが、Amazonが担ってくれる。みんなにとってハッピーなサービスが始まった」。
これまでにも革新的なサービスを展開してきたAmazon。2013年にはドローンによる配送サービス「Amazon Prime Air」を発表、昨年イギリスで成功させた。さらに、2016年にはネット販売だけでなく、リアルな店舗の運営にも進出。アメリカでオープンさせた「Amazon Go」では、客は欲しいものを棚から取って退店するだけで支払いもAmazonのアカウントから自動で行われる。"レジ不要"の画期的な無人店舗だ。
これからAmazonはどのような展開を見せるのだろうか。戸津氏は「少額融資のようなサービスがAmazon経由でできるようになったら、Amazonからお金を借りることもできるようになるかもしれない」と話し、IT技術を使った新たな金融サービス「FinTech(フィンテック)」とAmazonによる金融分野の展開の可能性も示唆した。
"世の中にある全ての商品を扱いたい"Amazonと、"アイデアはいいのに埋もれていた"商品たち。まさに"win-win"の関係だ。地球上で世界最大級の品揃えを謳うAmazonは、流通業界の帝国にまた一歩近づいた。(AbemaTV/AbemaPrimeより)
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