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 テレビ朝日系金曜ナイトドラマ『奪い愛、冬』が3月3日(金)に最終回を迎える。

  同作は、登場人物たちが愛を奪い合う(=奪い愛)のドロドロの不倫劇。恋人の康太(三浦翔平)からプロポーズされ、幸せを噛みしめていた光(倉科)。ところが突然、かつて死ぬほど愛した元カレ・信(大谷亮平)が目の前に現れたことで事態は急転。信には妻・蘭(水野美紀)もいるというのに、光の心はどんどん彼を求めていく…というストーリーだ。

 回を増すごとに嫉妬で壊れていくキャストたちの演技は注目を集め、放送中のTwitterは実況で大盛り上がり。予測できないジェットコースター展開も魅力の同作だが、最終回はどうなってしまうのか。脚本を担当した鈴木おさむ氏に話を聞いてきた。

榊原郁恵は当て役 「渡辺裕太君にこんな感じだったら面白いな」

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ーー嫉妬に壊れる康太役に三浦翔平さんなど意外な配役が多いですが、どのようにキャスティングを?


鈴木:与えられたテーマがドロドロ恋愛だったので、プロデューサーたちといろいろ話していて、それで康太役は三浦翔平くんっていいなってなりました。今までの作品では爽やかな恋愛をしているイメージがあったんですけど、実は彼は大人で、ドロドロ恋愛に巻き込まれていくのも似合うなと。そういう爽やかなイメージを変えたいという気持ちもありました。個性派俳優が狂うのはよく見るけれど、あれだけ顔の美しい人が狂う姿っていうのを見てみたかったんです。

蘭役についても、誰がいいかなってなった時に、ちゃんと大人で腕がある人で…って考えて「あ。水野美紀さんがいいな」って。

大谷亮平さんは前から僕が個人的に雰囲気がすごく好きで、以前からオファーしていました。

水野さんがTwitterでつぶやいてくれていたんですけど、「このドラマは倉科カナ嬢の繊細、全力、丁寧なリアクション芝居によって成立している、とつくづく思う日々。」って。まさにその通りで、この作品は倉科カナさんの受け芝居がいいんですよ。全員クレイジー大会、クレイジー大喜利だから、それを受けるのが大変(笑)実は倉科さんも悪い役だし、キスシーンも多いし、大変なんですけど、彼女の繊細な芝居はすごくいい。

ーー康太の母親・美佐役の榊原郁恵さんは当て役だとお伺いしましたが。


鈴木:お母さんが欲しいとなった時に、「郁恵さんが渡辺裕太にこんなんだったら面白いな」って思ったんですよね。それが郁恵さんに美佐役をお願いした1番の理由です。リアルな感じでやってくれた楽しいなって。

『奪い愛、冬』は5分に1回変なことが起こるドラマ

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ーー実際に撮影現場を見に行かれたり?

鈴木:1回しか見に行ってないです。気まずいですよね、やっぱり。文句言われそうだし、何て本書いているんだとか(笑)現場は監督にお任せして、プロデューサーには本をもとに向き合ってほしいし。普通のドラマの流れじゃないから、役者も疑問が多いと思うんです。テンポも早かったりして。

ーー確かに1話からスピード感がすごくて驚かされました。

鈴木:元々全8話で作っていたんですけど、濃い方がいいなと7話に圧縮したんです。3話を作った時にクローゼットから「ここにいるよ~」とか、杖を床にガンガン突き立てながら「違わないよ~!」とか、激しい展開ができたんですけど、それを見たプロデューサーが大爆笑して。「これだ!この感じが良い!怖いし、変だし!」って。それから「毎週5分に1回変なことが起こるドラマにしよう」ってなって、先に作っていた話も後からネタを追加して。1話と2話をもっと変な感じにしたんです。

最初、1話はもっとゆるかったんですけど、康太が海に入って叫ぶみたいなシーンを追加したり(笑)「とにかく変なことをさせるにはどうしたらいいんだ!」って真剣でした。

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ーー強烈なストーリーですが、奥様の美幸さんからは何か感想が?

鈴木:奥さんは子育てしているから見ていなくて。ただ、周りの人から色々聞くみたいです。現場に行くと「うちの奥さんが見てるよ!」「誰々が見ているよ!」って散々言われるらしくて。女芸人の方やナイナイの岡村隆史さんとかもハマってくれているみたいで。

なので、今回の僕の作品はどうやらアツいらしいという情報は得ているようです(笑)けど本人は興味ないみたい。

郁恵さんも楽屋に挨拶しに来てくれたらしいんですけど、「旦那さん大丈夫?あんな作品作って、相当精神が追い込まれているみたいじゃない」って言われたそうです(笑)

『スチュワーデス物語』の片平なぎさを作りたかった

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ーーなぜあそこまで過激なストーリーが思い浮かんだのか気になります。

鈴木:やってみたいなと思ったのは、『スチュワーデス物語』の片平なぎささん。(1983年TBSで放送)この作品の中で、片平なぎさが演じた真理子は腕がないんですよ。スキー中の事故で両手が義手になって、ピアニストの夢を断念しているんです。真理子の元婚約者でパイロットの浩役を風間杜夫さんが演じているんですけど、堀ちえみ演じる新人スチュワーデスの千秋と近づきそうになる。けど、いいところになると、片平なぎさが出てきて、義手を隠している手袋を唇で噛んで、ギーーーってやって「ひ~ろ~しぃ~」って(笑)風間杜夫は堀ちえみのことを好きになりたいのに、脅す。めっちゃくちゃ怖いんです、これが。

『スチュワーデス物語』は「ドジでのろまなカメ」を演じた堀ちえみに注目が集まっていたんですけど、子どもの頃の僕らは片平なぎさが怖すぎて見ていた。自分の事故のせいで手をなくしてしまったために、恋愛に踏み切れない。子どもにも分かる、その単純さ。

『奪い愛、冬』でも、あれをやってみたくて。信をかばって足を刺された蘭が「さすって~」って言う展開は、片平なぎさを意識してやっているんです。スタッフは韓流ドラマを意識しているみたいだけど、俺はどっちかっていうと昔の大映ドラマと『ウォーキングデッド』を意識しています。

『ウォーキングデッド』も、すごくテンポが早いんですよ。実は『奪い愛、冬』は20代とか高校生とか若い人に見られているらしいんですけど、アメリカのテレビドラマとかテンポの早いものに慣れている人にはちょうどいいのかもしれません。

ーー実体験もモデルとなっていますか?


鈴木:実体験は混じっていないけれど、知り合いの女の子が恋人にフラれてインスタに嫌がらせのコメントしていました。その子が秋元才加さん演じる秀子のモデルです。

応援したいのは康太「イケメンなのに感情移入ができる」

ーー康太は浮気や嘘にかなり敏感ですが、おさむさん自身も気づく方ですか?


鈴木:気づきますね。25歳の時に年上の女性と付き合ったことがあったんですけど、ふわふわした感じの人で、もしかしたら浮気してんのかなと思うことがありました。突然連絡取れないとか「酔っ払いすぎた」とか言うんですけど、怪しいなって。合鍵をもらっていたんで、浮気してるんじゃないかなって思ったときに、家の前まで行ったことがあったんです。けど、直前で止めた。そうなってしまう自分が嫌だった。そういう意味では康太に通じるものがあるかも。このドラマでは「自分が嫌いな自分」に出会います。

ーー康太には感情移入できると?


鈴木:そうですね。応援したいのは信よりも康太ですし。狂う気持ちが分かるんですよ。信は完璧すぎて男に嫌われるタイプ。男としては狂う方を応援したい。自分とは全然違うイケメンなのに、感情移入ができる。

もしも不倫をしたら…妻・大島美幸に「削られる」

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ーーもしも、おさむさんが不倫をしたら、美幸さんは?


鈴木:実は「もし僕が浮気をして見つかったら」っていう話を奥さんとしたことがあるんです。そしたら奥さん、「うーん、そうだなぁ…」って話出して。

まず、なんとかして2人を拉致して、椅子にぐるぐる巻きにして縛り付けて、僕の靴下を脱がして、鉄のヤスリで右足の親指から削っていくって言うんです。それで僕が「うわ~~っ」って叫ぶのを「お前のせいでこんなことになってんだぞ!」って隣の女に見せつけて気を狂わしてやるってノリノリで話していました。その姿と話が超怖くて。絶対浮気しないって思いましたね(笑)

ーー直接女性に攻撃しないんですね。


鈴木:「自分が次にやられるんだ」っていう恐怖を与える方が効果あるみたいです。ストロークが長いから 。

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「光は明智光秀」主要キャラには歴史上の人物の名前が

ーー先日、おさむさんが更新されたブログに、登場人物の名前に歴史上の人物の名前をあてはめているというものがあったのですが。


鈴木:名前って忘れちゃうんです。だから分かりやすくしたいって思って。歴史上の人物の名前を入れておくことで展開のヒントになったりもするし。

信は婿に入り森山信だけど、旧姓が尾田信で、織田信長。信長のような熱さを持って仕事をしている人。

蘭は森蘭丸。森蘭丸には信長と恋仲だったという逸話もあるけど、そういう意味合いも込めている。

光は明智光秀。僕は明智光秀が好きすぎて。個人的には明智光秀と信長が恋仲だったんじゃないかって思っているんです。信長と明智光秀は異常な信頼関係があって、結果ああなってしまったんじゃないかと。好きすぎて、というか思いがありすぎておかしいんですよ。信長が明智光秀にそんなことまでさせる?っていうのが。信長と明智光秀の関係は、究極のBLだと思っていますよ(笑)

そして、康太は徳川家康です。最終的に笑うのは家康ですよね。

秀子は豊臣秀吉。結局あいつが搔き回していたじゃんっていうメッセージも含まれています。

ーー光が明智光秀って怖いですね。信に火を放つのかなって思ってしまいました。


鈴木:光が殺すわけではないけれど、信の運命を変えてしまうという意味では火を放つのかもしれませんね。

脚本を書くだけでなく、見方も提案

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ーー『奪い愛、冬』って、お酒との相性も異常にいいんですよね。

鈴木:そう、よく言われます。実況しながら見ているっていうのもよく聞きます。嬉しいですね。電話しながら見てるとか友達とLINEしながら見てるとか。

翌日に「AbemaTV」で再放送して、三浦翔平くんの解説とダレノガレ明美さんの生ドラマがつくっていうのもいいですよね。あの時間帯に弱いと言われている若い10代、20代の子が見てくれているっていうのは、「AbemaTV」での再放送も効いているんじゃないかと。

1回目の放送でコメントがツッコミまくりだったじゃないですか。それで視聴者も見方がわかったんだと思うんです。自分がやるからにはただ脚本を書くだけでなく、そういう見方も提案できたらいいなと思います。

最終回はラスト30秒に注目「綺麗事では終わらない」

ーー最終回の見どころを教えてください。


鈴木:最終話まで書いて、結局「光の物語」なんだなと思いました。僕が思うことがあってラストまで書いたんですけど、役者たちからの意見もあってオチを変えました。結果的に、すごいよくなったと思う。すごい話題になると思う。

ーーそれは女性的な目線が入ったということでしょうか?


鈴木:そうですね。女性はやっぱりシビア。僕のはハッピー色が強かったんだけど、倉科さんとかみんなが、「人のものを奪う」ってことの責任感をすごく感じていて。綺麗事では終わらないし、だからと言って悲しくドヨーンって天罰が下ったみたいに終わるのも僕は嫌で。

変えたラストの15秒、30秒はウワーーーーってなる感じが出来ました。最後は怖い。女としての強さを手に入れた光の物語です。主要キャラ4人の四者四様なりの成長の物語でもあります。

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 光は最後に誰を選び、どんな結末が待っているのか。「AbemaTV」では3月4日(土)午前8時から見逃し配信を、午後2時からは全話一挙に放送される。練りに練られた衝撃のラストに注目したい。

■テレビ朝日 金曜ナイトドラマ『奪い愛、冬』最終回概要

放送曜日:3月3日(金)

放送時間:夜11時15分

※一部地域除く

URL:http://www.tv-asahi.co.jp/ubaiai/ 

■AbemaTV『奪い愛、冬』最終回 放送概要

放送日:3月4日(土)

放送時間:夜8時~夜9時

放送チャンネル:AbemaSPECIAL

放送URL:https://abema.tv/channels/abema-special/slots/8aKpwFmvfE8mgK

■AbemaTV『奪い愛、冬』第1話~第7話 一挙放送

放送日時:3月4日(土)午後2時~

第1話(再放送):https://abema.tv/channels/abema-special/slots/967MyLCQzv2byq

※3月4日(土)に1話~7話までの一挙放送を行います。

インタビュー・テキスト:堤茜子 写真:長谷英史

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