韓国の実力派俳優であるチョン・ウソン、ファン・ジョンミンたちが汚職刑事や悪徳市長などの悪に挑み、腐敗と暴力がはびこる架空の街を舞台に、壮絶な潰し合いを繰り広げる映画『アシュラ』。メガホンを握ったキム・ソンス監督が『アシュラ』に込めた想いを語る。
Q:クライマックスの壮絶な葬儀場のシーンにいたるまで、絶対的な悪どもが壮絶な運命をたどっていく過程を、凄まじいバイオレンスとともに描写している作品ですね。
あの葬儀場のシーンでは、この映画のすべてを集約しています。よく観ていただくと、そこまでの人間関係やお互いの立場などが、そのシーンで逆転しています。つまり、それまでの悪の行動を、葬儀場のシーンで立場を変えて再現する構造になっているわけです。悪党が世の中でどう生きて、最終的に出口のない場所に追いやられて絶滅していく姿を描くことが、自分の目標でした。つまり、悪党を絶滅することが、僕の個人的な目標でした(笑)。