ボクシング5階級王者、フロイド・メイウェザー・ジュニアが、「UFC」2階級王者のコナー・マクレガーとの対戦を要求し現役復帰することを発表した。

ここ数年、特にMMA界隈でドリームカードとして話題にのぼっていた「メイウェザー対マクレガー」。すでに無敗のまま引退し巨万の富を稼いた元ボクシング王者に対戦するメリットはみえなかったが、長年に渡る対戦要求やプライベートの場でのメディアの質問攻勢にしびれを切らしたメイウェザー側が自ら表明することで事態を収束したいという狙いがあるようだ。

メイウェザーは「金の問題やUFCの言い訳はもうたくさんだ。契約書にサインをするシンプルな話だ、6月に戦おう」と、マクレガーに対して初めて対戦要求。これまで高額のファイトマネーがネックでほぼ実現不可能と言われた試合へ向けて第一歩前に踏み出した形になるが、ポイントはメイウェザーが要求しているのはボクシング・ルールのみでの対戦ということだ。

対戦要求を突きつけたトークでメイウェザーは「かつて俺がアルトゥーロ・ガッティと対戦したときは、彼の縄張りで戦った、彼がAサイド(主役)で俺がBサイド(脇役)だったが、俺は文句ひとつ言わずにヤツを倒した。オスカー・デラ・ホーヤとの対戦のときも彼がAサイド、俺がBサイドだった。

俺はコナー・マクレガーと戦うために復帰する。UFCとのことについて、お金でとやかく言い訳するのはたくさんだ、6月に俺と戦え、サインするだけシンプルな話だ。ただしお前がBサイド、俺がAサイドだ」とコメント。対戦は受け入れるが、あくまで自分の有利なボクシングでの勝負に限定している。

今年に入りボクシングライセンスを獲得したことが報道されたマクレガーだが、昨年まで現役もボクシング王者相手に、ボクシングで試合をすることは余りにも「無謀な賭け」となるが、興行面での話題性や、メイウェザーが高い比率でギャランティー取ったとしても、対戦相手のマクレガーも莫大なファイトマネーを手にすることになるが、負けた場合のイメージ失墜と秤にかけてもおいしい話との見方もある。

現状をUFCとマクレガー側がどのような反応をするかに注目が集まっているが、すでに海外のMMAのメディアおよび、スポーツ系ニュースサイトが、6月10日ラスベガスのTモバイルアリーナが「仮押さえ」されていることも報じている。今年前半は第一子の誕生に合わせて5月まで休養宣言しているコナー・マクレガーだが、当然メイウェザーの対戦要求に対して何らかの返答が待たれている。