"節約めし"の主役として、様々なレシピ本でも人気が高い庶民の味方、もやし。その激安販売が生産者たちを苦しめているという現状がある。
工業組合もやし生産者協会は今月「もやし生産者の窮状について」という文書を発表、「今後も全国の消費者様への安定供給を維持するために、非常に深刻なもやし生産者の現実や経営環境等にご理解とご高配を賜わりますよう、何卒よろしくお願い申し上げます」と訴えている。
もやし生産者の旭物産経営企画室次長の阿部能高さんによると、ここ十数年でもやしの原料である緑豆の価格が約3倍に高騰した一方で、小売価格は年々下落。そこに最低賃金の上昇が加わり、「生産に関わっている会社が、極端なことを言うと数年後に半分になってしまう可能性も現状ではあり得る」とし、「世界でもやしを一番安く売っているのは日本。安売りの目玉商品として使われることも多く、仕入れた価格より安く販売されることまる、やはり適切な価格で販売するという形にしてほしい。何も100円にして下さいといいことではなく、お互い損がない価格にしてほしいということ」と訴えた。