新日本プロレスの次回ビッグマッチ、4.9両国国技館大会では、王者オカダ・カズチカに柴田勝頼が挑戦するIWGPヘビー級選手権試合が行なわれる。この対戦は、柴田が「NEW JAPAN CUP」トーナメントに優勝したことで決まったもの。
トーナメント優勝者はIWGPヘビー級、インターコンチネンタル、NEVER無差別級から挑戦するタイトルを選べるが、柴田が選んだのはNEVER奪還ではなく、団体最高峰のIWGP。
柴田は以前、オカダへの対戦要求を「NEW JAPAN CUPで優勝してからこい」と突っぱねられたことがある。今回はあらためて「約束」を果たしての挑戦だ。
これまで、同じリングで闘いながらも対戦する機会は少なかった両者。柴田も、あえてオカダの存在には触れずにきたという。
そして、このタイミングで新鮮かつ刺激的な対戦が決定。柴田のIWGP挑戦は、なんと13年ぶりだ。
かつて棚橋弘至、中邑真輔と並んで将来を嘱望されながら、新日本を離脱。総合格闘技を主戦場にしていた時期もある柴田。そうした、あくまで強さを追求する姿勢こそ、柴田にとっての新日本イズムだった。
また新日本マットに復帰してからも、常に真っ向勝負を展開。NEVER無差別級王座、さらにイギリス遠征でもベルトを巻いている。それは「いつ何時、誰とでも闘う」という新日本の「根本」を大事にしてきた結果だと言う。
そんな柴田は、オカダについて「素でやってない。マスクマンみたい」と分析。新世代のトップから、まだ見ぬ部分を引き出したいという。
「オカダの知らない新日本」、すなわちストロングスタイルを色濃く残す時代をよく知る柴田がオカダに突きつけるイズム。4.9両国でも、それが大きなテーマになりそうだ。
3月26日の後楽園ホール大会では、前哨戦としてタッグ対決が実現。オカダ&YOSHI-HASHIと柴田&永田裕志が対戦する。永田もまた、“あの頃の新日本”を知る大ベテラン。柴田とはNEVER王座をめぐって激闘を展開したこともある。ガツガツとした“怖さ”を持つタッグと言っていいだろう。
そんな2人に、オカダが王者としてどう向き合うのか。オカダはどんなイズムを持って闘うのか。両国決戦へ向け、対立は加熱していきそうだ。
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