4月16日、横浜アリーナにて開催される2017年最初のRIZINに、ZSTフライ級王者の伊藤盛一郎が参戦、才賀紀左衛門と対戦する。
(所英男とのツーショット。2人揃ってRIZINに出るという夢もある)
昨年末の大会にも出場が内定していたが、目の負傷により実現しなかっただけに、今回は念願かなっての登場。
しかもリバーサルジム横浜グランドスラム所属の伊藤にとって、横浜アリーナは地元となる。以前から、いつか横浜アリーナで試合がしたいという夢を抱いていたそうだ。
3月23日の公開練習では、勝村周一朗代表とのミット打ちに加え、普段から練習をともにしている所英男との打撃マススパー、寝技スパーリングを披露。常に動き回り、関節技を狙い合う攻防で所と互角以上に渡り合ってみせた。
所とのスパーリングは、いつも動き回って関節技を狙い合う展開になり「5分やるとヘロヘロになります」と伊藤。所は伊藤の寝技について「予想できない動きをしてくる」と称賛する。
(どんな体勢からでも関節技を狙うアグレッシブなスパーリングを見せた伊藤と所)
本能のままに攻めるセンス抜群の寝技といえば所が得意とするものだが、伊藤はさらに上だと所は言う。
「自分に近いものを感じますけど、運動能力が高いので。自分がやりたいと思ってることの上をいってますね。いつも通り、自然に自信を持ってやれば大丈夫だと思います」
RIZINで才賀に勝っている所の言葉だけに、伊藤も心強いはずだ。
伊藤自身、寝技には自信を持っており、才賀に対しては「スピードが大事になってくるので、あのスタイルが有効だと思います。初めてやる相手は自分の動きにビックリするはず。自然に身体が動いてるんですけど」と言う。
また所によれば、RIZIN出場が決まってからの伊藤は「気持ち的に燃えているのを感じます。今までとは違うスイッチが入ったんじゃないですか」とモチベーションの高さも強調した。師匠である勝村にアドバイスを求める姿勢から、以前とは違って見えるという。
「やっぱり、RIZINはこの1年、目標にしてきた舞台ですし、しかも会場が地元の横浜アリーナ。いつも以上に気合いが入ってます」
そう語った伊藤。ファイトスタイルだけでなく「ZSTの人気選手がビッグイベントで“全国区”のスターになる」というサクセスストーリーの面でも、所の再現といきたい。
文・橋本宗洋