3月31日(金・現地時間)イリノイ州ローズモント・オールステイト・アリーナで開催される総合格闘技「ベラトール175」で、クイントン・ランペイジ・ジャクソンとキング・モーの再戦が実現する。
2014年の「ベラトール120」でのライトヘビー級トーナメントでの対戦でのランペイジの勝利から3年、試合終了直後からその結果を巡って論争となった試合の再戦が遂に実現すると同時に、近年多くのファイターの移籍により活気づいている「ベラトール」の中でもトップレベルのファイター同士の対戦という意味でも関心が高い。
前回の対戦のジャッジに関しては賛否両論あり、結果も29-28の3-0でランペイジの薄氷の勝利。しかし前半にモーにテイクダウンを奪われるシーンなども含め、今でも「キング・モーの勝利だった」という声が根強い。試合直後からモーが強調して語っていたのは「試合直後にクイントンが負けを確信して再戦を要求して来た」ということで、実際クイントンもモーの強烈なパンチをかなり受けた事実を認めている。
試合後の激しい罵り合いから即再戦が濃厚と言われていた「ランペイジvsキング・モー2」だが3年もの月日が経ってしまった。
年齢的にはランペイジ38歳、モー36歳と、ピークからは下降線を辿る年齢となってしまったが、肉体的にも精神的にも円熟期に入りより良いコンディションで再戦する最後のチャンスが訪れたと言っても過言ではない。
やや気になる点は、ランペイジがここ3年で1年置きに僅か3試合と試合数が少ないこと。前回の試合は昨年2016年6月の石井慧戦まで遡りコンディションも含めどこまでトップコンディションに持って来れるかは懸念点はある。実際石井戦でもかなり押し込まれローキックなどを被弾、テイクダウンされる場面も多く僅差の判定勝ちだった。
一方のモーに関しては、昨年春に、フィル・デイヴィス戦で完敗した後石井慧に技術面で圧倒するパーフェクトな勝利を挙げた後、僅か3週間で年末の「RIZIN」でミルコ・クロコップと対戦するという元気な姿を見せてくれている。
ミルコには敗れたとはいえあの強行スケジュールの中で身体をしっかりと作りあげてきたことや、前述の石井戦での充実した戦いぶりを見る限りでは、今回の試合でも強いキング・モーがみられることは間違いない。
いずれにしても3年間に渡る両雄のモヤモヤした気持ちを晴らす意味でも注目も「ランペイジvsキング・モー2」。現在の「ベラトール」の面白さを凝縮するような対戦になることに期待したいところである。