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 政府が残業時間の上限などを設けた"働き方改革"をまとめた。残業時間の上限は原則として月45時間、年間360時間までとしたが、繁忙期については月100時間未満の残業も可能とした。また月45時間を超える残業は年6カ月までなどの規制を設け、違反した企業には罰則を科し、パートや契約などの非正規社員については、正社員と仕事内容が同じであれば同じ賃金を支払う「同一労働・同一賃金」を導入することを決めた。

 「後世において振り返れば、2017年が日本の働き方が変わった出発点として間違いなく記憶されるであろうと私は確信しています」。3月28日の働き方改革実現会議で安倍総理大臣はそう語った。

 しかし、大手広告代理店・電通の新入社員で過労自殺した高橋まつりさんの母親は「繁忙期はほぼ月100時間労働を認めるという法律には、過労死遺族の一人として全く納得できません」と政府案を厳しく批判した。

 千葉商科大学の専任講師で働き方評論家・常見陽平氏は「時間の規制をかけるのはいいが、今のままでは間違いなくサービス残業を誘発する。それが悪であり、処罰されるとなれば、ますます"守っているふり"をする企業が出てくる。100点満点で20、30点くらい」と話す。

 さらに常見氏は「"国を挙げてのチャレンジ"と言いながら、労働時間を何時間にするかという"昭和の春闘"みたいな話をしている。どういきいきと働けるかという、中長期を考えた議論に全くなっていない」と指摘、日本の人口が減っていく中で、ワークライフバランスについての話し合いをしていたのにも関わらず、「いつの間にか生きるか死ぬかのライフの話になってしまい、経済成長との関連性も無視している」とした。

 また「企業側の至上命題である利益の追求と残業規制は、相容れない存在で、間違った議論が誘発されている。日本人はもっと働けという風潮になるのはおかしい」と話した。

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 財団法人・日本生産性本部によると、大学などの卒業予定者の就職内定率は90.6%と、昨年の87.8%から2.8%改善。リーマンショック前の水準を上回り、2000年以来最も高い数字となっている。

 これについて常見氏は「大卒の就職内定率90%を超えたこととアベノミクスが直結したかどうかはかなり丁寧な議論をしないといけない。元々、若者はどんどん足りなくなっている」と、新卒採用がアベノミクスと関係していることに懐疑的な見方を示した。(AbemaTV/AbemaTIMESより)

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