4日、今村雅弘復興大臣による定例会見で珍しい事態が発生した。福島第一原発事故の自主避難者に対する国の責任をめぐるやりとりで、フリージャーナリストに向かって「うるさい!」と激昂したのだ。
フリージャーナリストの「路頭に迷う家族も出てくるどう責任をとるのか?」との質問に対し、「国がどうだこうだというよりも、基本的にはご本人が判断されることなんですよ。福島県民の親元である福島県が中心になって寄り添ってやっていくほうがいいだろうと。福島県の事情も、その人たちの事情もわからない国の役人がやったってしょうがないでしょ?それを国がサポートする。」と国の立場を説明した今村大臣。
そこに「なぜ帰れないか、とかの実情を大臣自身がご存知ないからではないか?それを人のせいにするのは、僕は…」と畳み掛けられた今村大臣は「人のせいになんかしていないじゃないですか!誰がそんなことをしたんですか!」激怒。
「責任を持って回答してください」
「責任を持ってやっているじゃないか!なんと君は無礼なことを言うんだ。ここは公式の場なんだよ。だから何が無責任だと言うんだよ。撤回しなさい!」
「撤回しません」
「しなさい!出ていきなさい!!もう2度と来ないでください、あなたは」
「これは記述に残してください」
「どうぞ。こんな人を中傷、誹謗するようなことは許さんよ」
と、激しいやりとりが展開された。
さらに退室しようとした今村大臣に食い下がるフリージャーナリストが「避難者を困らせているのはあなたです」と投げかけた言葉に、今村大臣は「うるさい!」と一言。
この一件は各メディアでも取り上げられ、夕方、今村大臣は囲み取材で「ちょっと感情的になってしまいました。あらためてお詫びを申し上げ、今後はないように…」と謝罪した。
今村大臣は佐賀県生まれの70歳。旧国鉄の出身者で、去年の内閣改造で初入閣を果たした。「オートバイ」「釣り」「ヨット」多彩な趣味で知られる。
ネット上ではフリージャーナリストとのやりとりもさることながら、今村大臣が締めていたネクタイに注目が集まった。確かに、今村大臣の胸元には、「惣流・アスカ・ラングレー」など、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のキャラクターたちの姿が見える。
このネクタイについて、先月「J-CASTニュース」が本人に話を聞いていた。それによると、ネクタイは2009年に「エヴァ」の版権を持っていたアニメ制作会社「ガイナックス」が発売したもので、同社の子会社オフィスが福島県にもあることから、今村大臣の福島訪問時にプレゼントされた"思い出の品"なのだという。今村大臣はこのネクタイを前々から愛用しているといい、風評対策を含め、地元の企業を元気にしようという思いで締めているのだという。
ちなみに、「エヴァ」については「ちょっとではありますが、もちろん作品は見たことがあります」と答えており、"エヴァ愛好家"とまではいかないようだ。(AbemaTV/AbemaPrimeより)