4月9日(日)に開催される新日本プロレス、春のビッグイベント「SAKURA GENESIS 2017」。王者・オカダ・カズチカとニュージャパン・カップの覇者、柴田勝頼のIWGPヘビー級、1.4で王座陥落したKUSHIDAが王者・高橋ヒロムに挑むリマッチなど5つのタイトルマッチに加え、田口ジャパンとロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとの全面対決となる8人タッグマッチなど、3月末から繰り広げられて来た前哨戦「戦国炎舞-KIZNA- Presents Road to SAKURA GENESIS 2017」を経てシリーズの総決算となる戦いとなりそうだ。
今回新たにイベントタイトル「SAKURA GENESIS 2017」とリニューアルした4月の両国国技館大会を、昨年までの「INVASION ATTACK」をメインカードと共に振り返りたい。
「INVASION ATTACK 2013」は、オカダの初挑戦となった2012年2月での衝撃の勝利から続く、棚橋へのオカダリマッチ路線から生まれた4月両国大会でのIWGP再挑戦。ニュージャパン・カップ勝者がタイトル挑戦するという既定路線が生まれたのもこの頃だ。繰り返し行われる棚橋VSオカダへのマンネリ評価を覆す2人のベストパウトとして記憶に刻まれている。「象徴的な王者」棚橋の徹底的な右腕攻撃をしのぎ勝利した「オカダ時代序章」ともいえる試合。
「INVASION ATTACK 2014」は、ニュージャパン・カップを制した中邑真輔が、IWGPインターコンチネンタル王者、棚橋弘至を指名した試合。前年のオカダへの腕攻撃に続き、中邑には足攻撃。この試合でも防衛に向けてなりふり構わないエース棚橋の捨て身の戦いぶりは、敗れてタイトルを失ったものの、この年後半のIWGP歴史上最多となる7度目の戴冠への伏線となる名カードとなった。
「INVASION ATTACK 2015」は、ニュージャパン・カップを制した飯伏が当時のIWGPヘビー級王者、AJスタイルズを指名し初挑戦。DDT時代の飯伏の盟友で、BULLET CLUBに加入したケニー・オメガが、試合後半でまさかの介入という人間模様が交錯するこの試合、後にAJと飯伏が共にWWE入り、残ったオメガという歴史を踏まえて見ると何とも感慨深いIWGP戦といえるだろう。
そして記憶に新しい昨年の「INVASION ATTACK 2016」。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを率いて大ブレイクした内藤哲也が、ニュージャパン・カップ覇者としてオカダ・カズチカとのIWGP戦。両者の緊迫した戦いと、セコンド陣の介入を含む団体戦の様相を呈したリング外の攻防、さらに新たな内藤のパレハ投入という予想外の展開など、新時代の名勝負となった。
さて今年の「SAKURA GENESIS 2017」は、オカダ対柴田がメインを飾る、新時代の新日本プロレスをリードし金の雨を降らせてきたオカダと、最後のストロングスタイル柴田の対決、個人の争い以上に大きな概念を背負っての戦いは、今年中盤から後半にかけての新日本プロレスの流れを決めるカードとして要注目である。
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INVASION ATTACK 2013 2013.4.7 両国国技館
INVASION ATTACK 2014 2014.4.6 両国国技館
INVASION ATTACK 2015 2015.4.5 両国国技館
INVASION ATTACK 2016 2016.4.10 両国国技館
新日本プロレス 16.1.4~17.1.4 全IWGPヘビー級タイトルマッチ