みなさん、ついにキング・オブ・ボクシング(異論は認めます)マイク・タイソンがアクション映画で大暴れしてくれますよ! それもカンフー映画で! そんなわけで今回はタイソンが出演する『イップマン 継承』をご紹介。
この映画は、中国武術・詠春拳の達人で、なんと!あの!ブルース・リー!のお師匠様イップ・マンの人生を映画化したシリーズの第3作目。シリーズを通してイップ・マンを演じるのは、最近『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』や『トリプルX:再起動』でハリウッド映画でも活躍中の、宇宙最強カンフー・スターであるドニー・イェン。
舞台は1959年の香港。詠春拳の普及に務め、日夜地域住民に貢献するイップ・マンだが、その裏では妻とはすれ違いがち。そんな中、イップ・マンの息子が通う小学校にチンピラたちが乱入! 彼らは土地の権利書にサインを押させようと強行手段に出たのだった。と、そこに「待て~い!」と登場するのは我らがイップ・マン先生。超絶スピードを誇る詠春拳で的確にチンピラ共を打ちのめしたのでした……。
ところがどっこい、それでは物事は収まりません。収まったら映画が20分で終わってしまいますからね。そこからは、イップ・マン排除に躍起になるチンピラ集団が詠春拳の達人を雇ったり、イップ・マンの奥さんが病気で倒れたりと大変な騒ぎの連発。
言ってしまえば本作は吉本新喜劇みたいなストーリー。で、肝心のタイソンさんですが、彼は地域の不良たちを使って学校を奪おうと画策する外国人不動産王!ということは、吉本新喜劇的にいうと、タイソンの役回りは完全に池乃めだかポジション!でも本作の池乃めだかは元ボクサーですからね。相手のガードごと吹き飛ばすパンチ力はもちろん、お得意の体を揺らしながら相手に近づくデンプシーロールを駆使し、カンフーに噛みつく噛みつく!
ただし、タイソンさんの出番、正直そんなに多くないです!でも、そこは僕らのタイソンさんですから。存在感は異常!というわけで、全格闘技ファン必見の映画になってます。これはスクリーンで観ないと損しますよ!
文・市川力夫
『イップ・マン 継承』は4月22日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開
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