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鈴木軍の真骨頂とも言える、ベルト強奪劇だった。

4月27日に開催された新日本プロレス広島大会。そのメインで行なわれたのは、後藤洋央紀vs鈴木みのるのNEVER無差別級タイトルマッチだ。

この日、鈴木軍は金丸義信&タイチが敗れ、IWGPジュニアタッグ王座を手放したものの、その勢いに衰えはなし。NEVER王座は、後藤にとって親友である柴田勝頼と闘って勝ち取った大事なベルトなのだが、当然、それもお構いなしだ。

勝負を決めたのは、タイトルマッチにはふさわしくない“介入”だ。レフェリーの死角を突いて鈴木軍・デスペラードが後藤にイス攻撃。鈴木がさらに痛めつけ、最後は必殺のゴッチ式パイルドライバーで仕留めた。

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鈴木にとって、このパイルドライバーはこだわりの技。派手な大技が数え切れないほど飛び出す現在のプロレス界において、最小限の動きで最大限のインパクトをもたらすフィニッシュだからだ。その独自性は、鈴木というレスラーのポジションにも似ている。

新日本マットに戻ってから初のベルトを巻き、あらためて実力を誇示したと言える鈴木だが、セコンドの介入があっただけに納得できないファンも。しかし観客の感情を逆なでするのも、鈴木にとっては楽しくて仕方ないようだ。

「お宝は王様のもとに集まるようになってるんだ」

新日本の「お宝」、すなわちベルトを総取りすると宣言している鈴木。鈴木軍としてはジュニアタッグのベルトを失っているが、ボスである鈴木自身がシングル王座を獲得したことは大きい。

NEVER王座は、その時々のチャンピオンの個性を色濃く反映したマッチメイク。試合内容が見られるものだけに、今後は鈴木が中心となるNEVER戦線はかなり荒れ模様になりそうだ。

(C)New Japan Pro-Wrestling Co.,Ltd. All right reserved.

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